メルヘヴン、心の底から誤った鑑賞法
〜こんな展開だったらイヤだ〜





 



 「ファントム・・・。
  わたし、やられちゃったよ・・・。ごめんなさい・・・・・・」
 「いいよ。気にしないで、キャンディス」
 「〜〜〜〜〜〜////。
  ファントム〜〜〜〜〜〜vvv」
 前述理由でお咎めのなかったキャンディス。口元に手を当て体をくねらせ喜ぶ・・・・・・と。
 「はーい」
 隣でアッシュも手を上げた。
 「アッシュ?」
 「俺も負けた〜! しかも自分から負けた〜!
  ―――制裁していいぜ?」
 特に悔やむでも怯えるでもなく、平然と言い切る。
 合わせるように、ファントムもまた笑みのまま首を振った。
 「君はそういう人間だからね。憎めないんだよね」
 「いいのかい?」
 「いいよ」
 ・・・・・・と頷く事は出来なかった。
 ぎんっ!
 「何よアッシュ!! アンタまでファントムに許されちゃって!!
  キ〜〜〜!! ムカつくのよその態度があ!!」
 「えええええ!!?? ちょちょちょ〜っと待てよキャンディス!!
  恨むんならファントムを―――!!」
 「うるっさい!! アンタなんかくぬっ! くぬっ! くぬっ!」
 「うぎゃあああああぁぁぁぁぁ・・・・・・」





 「やっぱ制裁、加えなくてよかったね・・・・・・」
 キャンディスにげしげし蹴られるアッシュを見、
 結局ファントムは困った笑みを浮かべそんな事を言った。



―――Fin

 









 ―――アッシュがいろいろ言っている間も浮かれっ放しだったキャンディス。一気に気分下降してくれるといいなと思いました。
 そしてこの回。ファントムの「勝手に身内を何人も殺すのは、良くないよね?」という発言に素で拍手を送りました。この人ちゃんと身内は大切にする人だったんですね・・・。

2006.2.26