メルヘヴン、心の底から誤った鑑賞法
〜こんな展開だったらイヤだ〜





 



 それは
6thバトル第4試合での事。
 スノウ対マジカル・ロウの対戦を実につまらなさげに眺めていたシャトンは、ダレきった様で尻尾を振っていた。
 ぴこぴこ。
 「にゃ〜。
  今回のバトルもなんか、退屈だよ〜。とっととやっつけちゃえばいいのににゃ〜」
 見上げる。直立不動のイアンを。
 鉄仮面をしたその顔色は全く伺えない。実は中で居眠りこいてたとしても気付かないだろう。
 見上げ、シャトンはこんな事を言ってみた。
 「退屈だからしりとりでもするにゃ」
 イアンが見下ろしてくる。どーん!! と押し寄せる威圧感を受け、それでもシャトンはにこにこと笑い続けた。





 どーん!!

 にこにこv

 どーーーん!!!

 にこにこにこにこvv

 どどどーーーーーーーーん!!!!!!!

 にこにこにこにこにこにこにこにこvvvvvv





 5分が経過した。
 ドロシーが切れた。
 「えーい鬱陶しい!! 黙り込んでないでどっちにするかはっきり意思表明しなさい!!」
 「お落ち着けってドロシー! 試合はあっち!!」
 慌てて諌めるギンタを尻目に、
 ついに勝負が動いた!!
 イアンが、鉄仮面の中で口を動かす(多分)。
 「・・・・・・・・・・・・。
  なら、しりとりの『り』からで」
 「オッケーにゃv」
 『やるんかい!!??』
 「ほら、やっぱりナイトにはロクな人材がいない」
 突っ込む一同の中、悟りきったアルヴィスの言葉がどこまでも響き渡った・・・・・・。



―――Fin

 









 ―――あんなにあっさりシャトンが引いてしまうとは・・・!! 彼女ならどこまでも押しまくってくれると思ったのに・・・・・・(無理)!!

2006.5.7