メルヘヴン、心の底から誤った鑑賞法
〜こんな展開だったらイヤだ〜
スノウが攫われた。騒乱は、メルチームのみならずレギンレイヴ城で観戦していた者らの間にも広がった。
「おい、レスターヴァの姫様が連れてかれちまったってよ」
「本当かよ?」
「どーなっちまうんだ、これから・・・」
暗くなる雰囲気の中、
1人の少女が言った。手に持つものを上に掲げ。
「大丈夫よ! 遺影はちゃんとここにあるから!」
「おお! そうか!」
「気が効くなあ譲ちゃん!」
「えへへ」
「んじゃさっそく葬式の準備だ!!」
・ ・ ・ ・ ・
「・・・・・・だってさ」
慌しく準備にかかる一同を遠巻きに眺め、ベルが彼女にしては珍しく一筋の汗を掻き呟いた。
呆然とするエドの肩をぽんと叩き、
「まあそう気を落とさないで。スノウもこれでようやく平穏が手に入れられるんだから」
「・・・ホンマ自分、アルちゃん以外はどーでもええんやな。慰め方盛大に間違ごうとんで?」
「もちろんよ」
「姫様〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!!!!!」
―――Fin
―――観客にいた少女が持っている、スノウの写真。額が茶色じゃなかったら遺影に見えて仕方がないのですが・・・・・・。
2006.5.14