存在理由
〜I want to know the reason I
was born in the world〜
11月28日
私が生まれた日
正確には―――
『私が生まれたとされる日』
11月28日
この日、私は大神博士に拾われた。
へその緒すら切られぬまま、駅のベンチにシーツ1枚を巻かれ、置かれていたらしい。
泣くことすらせず、ただ1人静かに眠り続ける私が、
まるで死にたがっているようでどうしても放って置けなかったんだ―――後に博士は笑いながら私にそう言ってくれた。
なぜ泣かなかったのか。
死にたかったからか―――誰にも助けてもらう事無く、誰にも気にかけてもらう事無く。
生きたかったからか―――少しでも体力を温存して、一時でも長く、この世に。
今ではもう解らない。
ただ、泣かなかった結果がここにあるだけだ。
母親の腕の心地良さなど知らない。
父親の背中の大きさなど知らない。
―――『家族』の温かさなど、知らない。
こんな私に生まれてきた意味などあるのだろうか。
生まれる事を、誰にも望まれなかった私が、
この世に生を受けた理由などあるのだろうか・・・・・・・・・・・・
『そういえば、28日ってせなの誕生日なんだろ?』
『え? マジかよ!? じゃあパーティーやらねえとな!!』
『いいね。せなさん1人暮らしだし、マンション借りていいかな?』
『なら料理は俺に任せろよ!!』
『お前の料理・・・・・・って、何が出来んだよ?』
『・・・・・・うっせーな。これでも料理は得意なんだよ』
『見かけに寄らず、ね』
『兄貴まで〜〜〜!!』
『ならケーキは僕が作るよ。せっかくせなさんに教わったんだしね』
『じゃあ飾り付けは俺と太一だな』
『あ、ヤマト。和食頼めねえ? 俺和食って苦手なんだよな』
『別にいいけど・・・・・・もしかして作る料理って、和洋中メチャクチャなのか・・・?』
『それがパーティー料理の醍醐味だろ?』
『(ため息×3)』
それでも・・・・・・
「「「「HAPPY BIRTHDAY!!!」」」」
「――――――!」
それでも私は
「・・・・・・ありがとう」
それでも私は、自分が生まれたこの日を、神に感謝したいと思った・・・・・・。
―――fin
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
哀里:「というわけでせなさん、誕生日おめでと〜vvv」
せな:「ありがとうございます。
―――ところでこの話って、『誕生日祝い』なんですか?」
哀里:「む〜。確かにそういわれると辛いような気もするんだけど〜〜〜・・・」
せな:「それに私のリクエストと違いません?」
哀里:「けどちゃんと烈・豪・太一・ヤマトは出てきたわよ?」
せな:「それを判別できるのはよほどあなたの作品を読まれた方のみかと思うんですけど?」
哀里:「う〜ん。けどねえ・・・・・・
『ラブラブバカップル観察記』にするとせなさんお祝いしてくれる人がいなくなるもんで」
せな:「私はそれで全く構いませんけど」
哀里:「私は構う。なので『ラブラブバカップル観察記』はまた今度、ということで」
せな:「私としてはそちらの方がむしろ構いたいのですが・・・・・・」
哀里:「気にしちゃいけないわ。ついでに『実はネタが思いつかなかったからなんじゃ・・・?』とかいうツッコミも不可」
せな:「やりませんよ。そんな誰もがやるであろう決まりきった事なんて(にっこり)」
哀里:「うわ〜v 今すっごい失礼な台詞が出てきたわね〜vvv」
せな:「そうですか(まだまだにっこり)?」
哀里:「ま・・・・・・まあ『ラブラブ・・・・・・』めんどくさいんで後は省略。そっちの方は時期関係なくいつでも出来るわけだし。
あ、こんな話では解り難いかと思いますが一応弁明の意味で。
大神博士はマリナちゃんともども彼女の事は大変可愛がっていたかと思います。子煩悩そうだしなあ、あの人・・・・・・。
あと彼女はマリナと同い年です。なので姉妹というより友達感覚で。
―――いいなあ、この2人の友達話。ちょっと書いてみたかったり。烈兄貴と交えて3人でとかやりたいんだよね。
・・・・しかしクールなマリナと不干渉主義のせなさん。一体これで話が成立するのか・・・・・・?」
せな:「頑張ってくださいv」
哀里:「一言で切り捨てかい!?」
せな:「全てあなたの事情ですし」
哀里:「アンタ達の事情でしょうが!!
―――まあこんな管理人ですが以後よろしくお願いします。
・・・・・・って、なんで私は自己PRなんてしてるんだろう・・・・・・(泣)」
せな:「そうでもしないとお客様に来ていただけませんから」
哀里:「アンタがさっさとやってくれないからでしょうが!!!」
2002.11.28 −HAPPY BIRTHDAY せなさん−