テニプリ『天才〜』編2(続・不二とリョーマ)



 「ねえリョーマくん、神様って何でも出来るんだよ?」
 「はあ? アンタ何ワケわかんない事また言ってんの?」
 「それもね、自分のために何かするんじゃないんだ。自分の好きな人が幸せになれるようにって、その人の願いを叶えていくんだ」
 「だから聞いたってソレ。
  じゃあその人っての、随分得しただろうね。何でも願い叶い放題だったんでしょ?」
 「やっぱりそう思う?」
 「そりゃもちろん――――――うわっ!?」
 いきなり抱き締められる。弾みにポンタの缶を落としてしまった。
 「何だよ周助いきなりまた!!」
 怒るリョーマ。しかし不二はいつも通りのにこにことした笑顔で、
 「あのねリョーマ君。さっき君も言ったよね? 『じゃあその人っての、随分得しただろうね』って。
  ―――だから僕もどんどん君の願い叶えて得させてあげようって思うんだ」
 「これのどこが『俺の願いを叶える』だよ!?」
 「そんな恥ずかしがらなくていいよv 君がいつもこうして欲しいって思ってる事はちゃんとわかってるんだからvv」
 「ぜんっぜんわかってない!! 俺はいつもそういうのは止めろって言ってるんだよ!!」
 「またまたそんな照れちゃってvv」
 「照れてんじゃない!! はっきりと迷惑なんだ!!」
 「ふふ。リョーマ君ってば可愛いなあvvv」
 「だから話繋げろよ!!
  うわあああああああ!!!!!?????」





 今日もまた、ただただリョーマの叫び声だけがいつまでも響き渡り続けるのみだった。



冗談。せめてそれの通じる人と付き合いたかった・・・―――Byリョーマ

2004.11.14