登場人(?)物



この話は始まりから終わりまでで3年あり、その間成長期にある主人公らを中心にデータは日々変わります。なのでここにあるものは各キャラクターの登場時のものです。



火流もみじ



年齢
 

 

14
生誕 7/5
星座 かに座
身長 152cm
体重 42kg
 いちおう主人公であり、現在某中学の2年生―――にして異世界にて迷子中。
 母親譲りのセピア色を帯びた赤髪赤目。特徴的なロングの髪を膝までの三つ編みで止め、異性同性問わず思わず抱き締めたくなるような愛らしい顔に、実際よりもずっと細く見える華奢な体つき。
 頭脳明晰・スポーツ万能。明るい性格でクラスの人気者、と3拍子揃った正に優等生。
 父と妹との3人暮らし。5歳の時、警察官である父親の事件に巻き込まれ母親を殺され、それ以来母親代わりを務めている。おかげで家事は万能。
 ・・・などなど、通常の場合ならさぞかしモテそうな特徴の持ち主だが、彼女をよく知る者はまず絶対に恋心を抱いたりはしない。理由は2つ。
 1つはその性格ゆえ。負けず嫌いで人に頼ることを心底嫌がる。度胸・根性は人並み外れてズバ抜け、その口から出る『理論』という名の屁理屈は最早彼女の長年の親友である美夕か、あるいは現相棒にしか止められない。総じてひたすらにトラブルメーカー。引き寄せる、というより自ら巻き起こす。そのはた迷惑っぷりは今までの長所全てを引いてもなおおつりがくる程。こんな彼女を周りの者は『爆走娘』と呼ぶ。
 そして2つ目は彼女自身が誰に対しても恋愛感情を抱かないこと。自分を守るため母親が殺されて以来、彼女は自分自身でも気付いていないようだが恋愛感情に関わらず感情全てを表に出さないようになり、人と接するのも一歩距離を置いてになった。
 2つ合わせてその様は相棒のみかど曰く、『強化プラスチックの器に入ったガラス細工』だそうだ。
 勘の良さは天下一品。最早超能力の一種で予知能力ともいえる。これがみかどに唯一勝てるものであり、その他は全てにおいて負けている(ついでにそんなワケで彼に現在暇を見計らってはいろいろ稽古を受けている)。
 ちなみに幼い頃より様々な事態に巻き込まれ(?)、それが日常生活の一部として完全に定着してしまった彼女。魔術はともかく戦闘技術は相当に培われており、おかげで異世界に迷い込んだ初っ端から、素手で獣人を倒してのけたという強者である。小柄だがそれ相応に筋力はあり。また小さい体を活かしたすばしっこい攻撃による速攻が大の得意。
 さて、そんな彼女が彼と旅する理由は「なんとなく」。実際のところどうなのかは受け取り方次第。






宝来みかど



年齢
 

 

14
生誕 6/30
星座 かに座
身長 160cm
体重 53kg
 主人公の相棒にしてツッコミ役。魔族最高峰と言われるレイリーヒル学園にてカイリ=エバ教師に師事。現在旅の何でも屋(つまりは魔術士)として生計を立てる。
 髪、目は共に黒に限りなく近い青。幼い頃からの訓練により、ややヤセ気味でありながら筋肉が付くべきところにはきちんとついている。顔もまた整っており、そこらの街角に立っていれば逆ナンの嵐がくること必至だが、むしろそれらより身に纏う落ち着いた雰囲気の方が特徴的。実年齢以上に大人びて見せるそれらは主人公と正反対。むしろどこぞの貴族の坊ちゃんと言われた方が誰もが納得するほど。
 性格は常に冷静でいたる時も正確に状況判断が出来る。が、もみじに言わせれば冷静というより冷淡。ムチャクチャ冷たいらしい。だがそんな彼も一転、時には我を忘れるほど何かを思う事もある・・・らしい・・・・・・。まあ本当にごく稀に。
 総合的に言えば、物事を一歩はなれたところで冷めて見るタイプ、と言ったところで、実のところこの点はもみじによく似通っている。
 母親が人間、父親が魔族、という本来ありえない環境で生まれ、魔導・魔法共に扱える。
 5歳までは母親と共に人間側で暮らしていたが、『プリンセス信仰派』の人間たちの暴徒によって母親を殺されて以来、1年間父親の世話になり、そこで薦められてレイリーヒル学園に入学した。
 最短の1年半で上級生[クラス]入りし、同時に学校内でも最強クラスと賞される『カイリ=エバ教室』に所属。以降
12歳になるまでの4年半をそこで過ごし、全教科でトップクラスの成績を誇るほどの実力を身につけた。そんな彼を周りは『不確定要素』と呼び、後にこの2つ名は世界全土(特に魔族内)で畏怖と嫌悪の対象として広がる。意味の捉え方は様々だが、元クラスメイトのセルシェ=リン曰く『不確定―――形のないもの。それ故に、如何なる形にもなれるもの。もし、ある種が全ての欠点を取り除き完全体といえるものを作り出したとしたら、それは彼の様になるんじゃないかしら』ということらしい。
 しかし両方の魔術が扱える上、半魔族[ハーフ]、それも肉体保持者であるという事で、魔族内では異端児としての烙印を押され、一部の者を除いて差別を受け、半ば追い出される形で学園を出たため正確には現在もまだ卒業してはいない。
 旅の何でも屋としては人間・魔族など種族の隔たりはなく活躍している。今までの学園生活のかいあって、仕事の成功率はほぼ
100%。本人も『一端受けた依頼は何があろうと最後までこなす』をモットーにしている。
 そして、思い出の第1ページなのかそれとも悪夢の始まりなのか、
14の時もみじと出会う。最初は自分の母親と同じ巫子[ルナー]である事に興味を示していたが、次第にその興味は彼女自身へと移っていく。これを愛情と考えるか否かは人それぞれだが、自分を特別視しない存在だからこそ一緒にいるのかもしれない。
 なお彼は上記の通りの特異体質(?)であり、そのため常に魔力の暴走という爆弾を抱えた状態である。なので生まれると同時にほとんどの魔力を封印し、さらにカイリ教師には個人的に『精神制御[マインドセット]』を教わった。今現在も彼の頭に巻かれている細い紐状のバンダナは、封印用の魔術が組み込まれている。



準備でき次第(爆)随時更新