10講談
vsリョーマ戦(原作)を終え、跡部様を振り返ってみよう。
〔対象:テニプリ跡部〕

2006.9.10


 さてリョーマに負け美しく散ってしまった(髪の毛の事ではなく)跡部様。
しかしながらその勇姿は、手塚戦に続き私の心に熱いものを残してくれました。
 という事で今回は、そんな跡部様について語ってみましょう!!






自分内跡部の立場変動期―――

 思い起こせば〜・・・どこだったか? アニメか原作かとりあえず氷帝戦前に初登場は見ただろう。その程度にしか印象のなかった跡部様。絡んだのが杏ちゃんはともかくその他2名が桃と神尾だったおかげであっさりスルー。その次のリョーマ対英二ゾーン対決が薄かったので尚更印象薄し。
 一気につけられたのはやはり跡部
vs手塚戦。ど派手なパフォーマンスだの名台詞だのもさる事ながら、ここはとにかく手塚との試合。塚跡塚という蛇足的なもの込みで一気に好きになる〜・・・・・・かと思いきや。
 ここでどんでん返しのサエ登場。いや実際もっと後でしたが、氷帝と立海の間に入った繋ぎ的立場の学校の人に一目惚れ。むしろ跡部の存在を忘れ去りサエサエサエぇ〜vvv 幼馴染(希望)の人として跡部も好きになりつつも、やっぱり本命はサエ!! いやこのトークを繰り広げている今でもそうですが!!
 しかしながら跡部様も負けてはいない。アルバムデビューから始まる怒涛の
CD連発。実は跡部を好きになるに当たり1番影響が大きかったのは、あの諏訪部さんヴォイスだったりします。<CROSS〜>の頃は次に出たジローの方ばっかり聴いていましたが、アルバムでようやっと彼のカッコ良さに気付きました。
 さらにアニプリはなぜか跡部が出てくる回はやったら綺麗。ルドルフ・山吹とは比較にならない美しき氷帝戦。
Jr.選抜〜アメリカ戦の頃なんてもー色っぽい色っぽい!! 目の保養として最高でしたね!!
 そしてアニメ終了出番終了。原作は全国大会出場決定で出てきましたが原作の絵なら手塚戦の頃のが好きだったので軽く流し。
 いよいよ来ましたリョーマ戦!! やってくれましたねさすが跡部様!! 止まらない高笑いにキング宣言! 氷の世界はカッコ良さのあまり「はうっ!!」と意識消失するところでした。
 負けこそしてしまったものの、気絶してなお君臨し続けた跡部様にただただ拍手を贈るのみです。






跡部様を一言で語ると―――


 凄い人でした。以上です。

 ―――なんと本当にこの一言で語り尽くせてしまうんですよ。いつもトークの長すぎる私が。
 つまりそれだけしか語れない程度にしか好きじゃないの? と訊かれそうですがいえいえもちろんそんな事はありません。長々と語れますが彼にそんな飾りつけは不要でしょう。それも他人のなど。
 という事でここから先はただの蛇足ですが。

1.
 リョーマを初めとして幸村・千歳・真田・手塚・切原・南次郎。さらには類似系で橘まで使っていた『無我の境地』。
 強くなるための1つの絶対的な正解であり、今ではもう『強い人=無我の境地』という公式まで成り立ちそうなこれを、


 ―――あえて習得しようとせず己のテニスを貫き通した跡部様は偉大な方だと思います!!


 「(技パクリなんて)その程度素で出来るんだよ!!」といきなり全否定。実は同じ事が出来る樺地をいつも傍に置いている跡部当人が、誰よりもそれの有益性を理解していると思うのですが、わかっていて尚やらない。
 自分以外の人の力で勝つのが嫌だからでしょうか。樺地の時は真似する度青学皆酷評だったのになんで無我の境地は「すげー!」と肯定一色になるのか疑問でたまらないのですがそれはいいとして。
 その後の橘戦で千歳が懇切丁寧に語ってくれた事によると、無我の境地が行き着く先は3つ。手塚か千歳か南次郎か(略しすぎ)。そこからさらに自分色に発展していく手段もあるのでしょうが、いずれにせよ人と同じだしそれだと先に極めた人には敵わない。
 だからこそそれは捨て、己のみの持ち味である眼力を最大限に活かしきった氷の世界炸裂。なんと完成したそれは真田にすら勝つとか。幸村が断言した時点で間違いはなさそうです。
 さらに集中力を上げ手塚ゾーン使用時の微妙な回転までわかるようになり。動体視力と眼力の違いが特に最近よくわからないのですが(爆)、気絶するほどのハイテンションになっても決して使いはしないんですね。気絶から立ち直った時てっきり使うのかとか稚拙な考えを起こしてしまった自分を少し恥じました。
2.
 前回の手塚戦は、どちらかというと手塚の青学に対する思いが目立っていましたが(読みが足りない? タオルを頭に被せて小さく笑ったのは、氷帝がまだ勝ち続けている喜びにより?)、今回は跡部の氷帝に対するものがびしびしと来ました。
 遊びのテニスは止め・・・・・・ところで跡部って、いたぶる目的の持久戦が多かったんですね。てっきり反撃の隙も与えない超速攻型だと思っていました。「
30分あれば俺様は誰でも倒せる」とか言っていましたし、真田の鉄壁防御『山』は跡部でも崩せなかったなどと言われると、跡部がひたすら攻撃していたと匂わせるフレーズにも感じ取れますし。それに手塚は相手として認めていたからこそ特別に完全滅殺(殺してはいけません)を計ったのかと。破滅への輪舞曲もいたぶるどころか決定打ですし。アレ初めて食らって反撃の意志残ってる人がいたら凄いなあ・・・。いないからあんま使ってなく、だから青学みんな知らなかったのか・・・・・・勝つために攻めに攻めて。
 最後なんて気絶してもなお立ち上がるシーンは感動でしたね。そこまでして勝ちたい、勝たせたいんだな〜・・・と。宍戸が倒れても「俺達は勝って跡部に繋げなきゃならねーんだよ!!」と意気込んでいるところと合わせても、跡部といえば青学における手塚同様、氷帝内で絶対勝つ存在としてみんなに認められていて。だからこそ何を―――たとえそれが自分自身であろうと―――犠牲にしてでも勝ちを選ぶ。そんな跡部だからこそみんな慕う・・・という関係が見えて良かったです。
 気絶したシーンで氷帝一同の反応があまり出なかったのが残念ですが(呆気に取られてるのが小さく2コマでしたね。1人くらいは泣いてるかと思いましたが)、「跡部よ。気を失って尚君臨するのか」と手塚が言い、「凄いよ・・・・・・アンタ」とようやっとリョーマも認めたのが嬉しかったですね。手塚は、かつて跡部が手塚を湛え手を掲げさせましたが、今回のその震撼した台詞がお返しのようでしたし。またリョーマも初対面からずっとサル山の大将で始まる前も「口だけじゃん」とか言ってたのについに認めて。真田相手ですらそんなのなかったのに。
あえて3.
 そんな跡部の敗因を、それこそ余計なお世話ながら勝手に推測。
 もちろん勝ち負け明確である以上『実力の差』と言い切ってしまえばそれで終わりですが、挙げておきたいのが『手塚に固執しすぎたせいじゃないかな〜』というもの。
 あまりに手塚を絶対視しすぎ、
手塚の後継者といった考え方に縛られたからこそ、リョーマの持ち味―――生意気さとからかい。いずれにせよ手塚には無縁そうなもの―――が読みきれなかったというのもあるんじゃないかと。
 ・・・しっかしそうなるとリョーマには結構悲劇。せっかく跡部と戦いたいとずっと願っていたのにその跡部からは手塚のオマケ扱い。そりゃ怒って勝手に髪刈るか。みんな踏み台にするリョーマも失礼度合いではどっこいどっこいでしょうが。



 ―――といった感じでリョーマの暴挙を自分なりに納得させてみました。どちらかというとショックだったのは、ギャグ落ちよりも氷帝メンバーが誰一人気絶した跡部の元へ寄らなかった事。以前倒れかけた手塚と違って試合も終わってましたし、寄って助けても良さそうでしたが・・・。










 いろいろ思うところはありますが、どれだけ何を吐き出してもやはり最後に出てくるのはこれに尽きます。





「素晴らしい試合と感動をありがとう。お疲れ様でした」