すっかり千石のシナリオに乗せられた2人(誤)。ようやっと微妙に間違った団結力など見せ始める2人にほっと胸を撫で下ろ・・・・・・そうとし。
 「あ〜これでや〜っとまともに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・行きそうにないね」
 「もう無理っスよ諦めましょう」
 「そだね」
 千石と切原は、たまたま目に映ってしまった光景を前に、早くも諦めの境地へと達していた。







ミツバチキバチにクマンバチ








 「久しぶりばい、佐伯・仁王」
 「あれ? 千歳」
 「珍しいのうお前が東京入りとは。どうしたんじゃ?」
 「全国前の見物じゃ。丁度面白そな事やっとるしのう。
  それに―――
  ―――お前らには言われとうない。神奈川県民と千葉県民」
 「東京見物も悪くないけえ。おかげでこんな面白いモンが見れる」
 「それに費用は全部他人持ち出しな。だったら充分満喫しとかないと。まあ尤も・・・内片方はそれこそ神奈川県民だけどな」
 「相方がいんと才が発揮できんのは珍しい事じゃなかと?」
 「お前は1人で充分アク強すぎだって」
 「だから柳生がおるんじゃい。適度にまろやかになるでっしゃろ?」
 「そうかなあ? なんっか、納豆の臭い消しに青汁使うそんな不毛さがひしひしと・・・」
 「それはお前ら2人の事じゃろ」
 『どっちが納豆!?』
 「そこなん? 気にするんは・・・。
  にしてもいいのう。お前らは費用学校負担か。俺は全部自費で来たと」
 「もしかして深夜バスか各駅電車か使ってきた?」
 「おかげで最初間に合わんかった」
 「残念じゃのう千歳。さっきまでじゃったらさらに面白かった」
 「そうそう。2人の天然記念物級の馬鹿さ加減が何とも言えない感じで」
 「散々言いまくっておったじゃろ?」
 「やだなあ仁王。俺はむしろ誉めたじゃんv」
 「誉めじゃったんか? アレ」
 「何て言ったとね?」
 「跡部に向かってのう、『お前の阿呆さ加減は日々輝きを増している』、と」
 「ホラ! 俺としては珍しいだろ? アイツ誉めたぞ!?」
 「そこは自慢して言うトコとね?」
 「ホンに珍しか。明日は槍が降りそうじゃ。
  それでお前は誉めんと? 仁王」
 「俺が真田を? 誉めても何も出んからのう」
 「跡部誉めても何も出んじゃろ?」
 「え? 出るよ? アイツは誉めれば誉めるほどいろいろ芸披露してくれるサービス精神旺盛なヤツだからな」
 「・・・・・・力の限り間違った認識なんじゃろうな。跡部にとっては」
 「俺にとって正しいから可」
 「真田もそん位のサービス精神欲しいとね。つまらん男じゃ。せめてヤツも幸村程度になってくれるといいんじゃが」
 「―――あれ? 呼んだ?」
 「え? 幸村・・・」
 「入院した聞いとったんじゃが、お前どうしたとね?」
 「外出てて大丈夫なん?」
 「ああ、リハビリがてらだから。せっかく手術成功したんだし、早く外に出たくってね。それで無理言って連れてきてもらったんだ。
  それにせっかくの晴れ舞台なんだからな」
 「ハレは一部だけじゃろ?」
 「それでもさ。真田だけじゃなくって赤也まで選ばれたんだから見てあげないと」
 「ああなるほどな。可愛い弟の活躍はぜひ直接見てあげたい、と」
 「まあな。手のかかる弟だけに余計ちゃんと見ておきたくなる」
 「兄馬鹿万歳じゃな」
 「ははは。確かにそうだな」
 「ちなみにその『兄馬鹿』、真田も範囲に入ってんのか?」
 「え? 真田が?
  面白い冗談だな佐伯。入ってるワケないだろ? それじゃ俺が『弟馬鹿』にしないと」
 「ついでにそんなお前の目から見て跡部はどう映るとね?」
 「ええ? 難しい質問だな。
  赤也と並んで子ども、かなあ?
  ―――ああ、じゃあさっきのも訂正しないとな。『兄馬鹿』じゃなくて『親馬鹿』か」
 「まあ、俺ら立海部員はお前にとってはさぞかし子どもじゃろうなあ。真田除いて」
 「おいおい仁王、そう揚げ足取って変な意味に捉えないでくれよ。俺は普通に部員はみんな可愛いって言ってるだけだろ?」
 「・・・・・・一部部員じゃないのが含まれてたような気もするけど」
 「しかも一部抜けておったような気もするんじゃけどな。
  で、幸村。そのお前の可愛い子どもだか何だかが負けそうじゃけんど?」
 「別にいいんじゃないか?」
 「つまり?」


















































 「どうせただの前座扱いだろ? 負けたところで次からで挽回すればいいだけだからな」

















































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 「幸村が本当の意味で『中学テニス界最強』の理由がよくわかる一場面だったね」
 「再起不能やな、あらもう」
 「さすが幸村部長! 最高っス!!」
 「あーあ。全員思ってはいても誰も口に出せなかった禁断の一言なのに・・・」
 「すっげー幸村・・・」
 「立海部長って、あんな人だったんスか・・・・・・」



 ぼへーっと呟く日本チーム。全員が気の毒そうに見やるコートでは・・・





 ――――――渦中の人物、跡部と真田が、完全に朽ち果てていた・・・・・・・・・・・・。



―――Fin












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 掲示板やWeb拍手メッセージなどで見るとなぜか(?)人気なサエと仁王のコンビ。今回さらにリクエストにもあった千歳が加わり幸村がトドメさしてます(幸村のトドメはむしろ私のリクエストですが)。ついに禁断の領地突入! アニプリじゃ千歳まだ出てきてないじゃん! しかし出てないメンツもこのような形での参加は可! というのを既に『お茶の間〜』4話目にて既に実践済みですので軽く流しましょう。しっかしこの4人直接絡めるの難しい! 誰もが強引グマイウェイの人だからツッコミ兼妥協役がいない!?
 さて話は【泣きっ面に・・・】の続きです。タイトルからまあ予想つくとおりでしょうが。ちなみに刺すハチというとミツバチ・アシナガバチそしてスズメバチが有名どころでしょうが、どう並べても語呂が悪かったのであえて外しました。そしたら何だかタイトル可愛いものになりました(クマンバチが・・・?)。内容は・・・・・・人はより強大な敵を前にすると妙に結託する生き物ではあるが、真に最強の者を相手にすると絶対服従せざるを得なくなる、といったところか・・・?
 そしてある意味ついに来てしまいました禁断のコラボレーション。仁王と千歳の口調が全く同じになっていることに関しては突っ込まないで下さるとありがたいと思います。実は特にアニプリでは仁王、普通に標準語なんですがね・・・。どうしてもこの微妙な方言でインプットされてしまったため今更本来の(?)口調に戻すと違和感が・・・・・・(イイワケ)。
 なお余談。納豆の臭い消しに青汁使うと口臭レベルアップします(当り前)。以前『あるある』で実験してて確か計器上限振り切ったような覚えが・・・・・・。
 では以上、ただの筆慣らし的まったり会話でした。絡みの練習ですら犠牲者を出さないと行えない自分もどうかと・・・。さ〜次はまともに展開のある話書くぞ〜!!

2004.12.12