青学の、校内ランキング戦。最初の時からそうであったように、青学のレギュラーが決まるこの戦いは、他校からの偵察者も多く訪れる。
そんなワケで、こんな事も起こったりする・・・・・・。
はた迷惑者ランキング
1―――告白まがいの対決シーン
手塚:「やっとわかった。なぜ俺があれ程不二との対戦を切望していたのか。
お前と戦う事で、自分を高めることが出来る。
不二、今こそ―――」
?:「手塚あああああああああ!!!!!!!!!!!!」
ランキング最終日、Aブロックで行われた手塚対不二戦にて。不二への想いのモノローグにふける手塚を、予想外の声が押しとどめた。
手塚:「跡、部・・・・・・」
呟く。フェンスの外で、完全復帰をした自分を見に来たという跡部を。
全員の注目を浴び、問題の彼はただ一方向―――手塚の方のみを凝視していた。
指を差し、怒鳴る。
跡部:「手塚てめぇ!! 俺様が似た台詞さんっざん!! 言った時ぁ綺麗に無視してくれやがったクセに何不二に向かって言ってやがる!? 関東で戦った時も俺は本気でてめぇとただ戦うためだけに全力を出し尽くしたってのにてめぇは『青学のため』だけだったじゃねえか!! ああ!? つまり何か!? 俺はてめぇに取っちゃ『青学のため』とでも名目つけなけりゃ本気にゃなれねえその程度の相手だってか!? ンでもって不二だったら本気出してOKってか!? 何だよその格差!! しかも選抜合宿ン時だっててめぇが気にするのは越前越前!! 俺がてめぇと対戦するためにどれだけ待ったと思ってんだ!! やっと腕も肩も完治したっつーからこれで勝負出来んのかと思って今日来りゃ完全無視!! 挙句不二とかよ!? 俺の事何だと思ってやがる!!」
手塚:「いや待て跡部・・・。俺は別に―――」
跡部:「今さらイイワケかよ!? 知るかンなモン!! てめぇは不二とよろしくやってろ!!」
手塚:「だから―――」
跡部:「手塚なんか大っ嫌いだああああああああああ!!!!!!!!!!!」
手塚:「跡部!!!」
ずだだだだだだだだだだだだだだだだだだ・・・・・・・・・・・・・・・
手塚:「何だったんだ・・・・・・?」
自分の言いたい事だけ言って、爆走して出て行った跡部。呆然としたまま暫し見送り、目線をコートへと戻す。
と・・・・・・
ピッ―――
不二:「あ、もしもしリョーマ君!? お願い助けて! 今すぐ戻ってきて!! 何か手塚がかなりイっちゃったみたいでヤバい発言オンパレードなんだ!! なんかずっと僕が欲しかったっぽくって、君がアメリカに行った途端猛烈アタック始めてきて、今日の対戦も手塚が決めたんだ!! これが終わったらきっと僕は―――!!!
?:《何いいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!!!!!!!!????????》
なぜかコートに携帯を持ち込んでいた不二。今まで誰も見た事のないような必死な表情で話すその相手はもちろん―――
―――などと解説するまでもなく、不二が手塚へ掲げた携帯の向こうから、本人の代理にドスの入った微妙なダミ声が飛び出してきた。
リョーマ:《手塚部長!! アンタ俺がいないからって何勝手に周助に手ぇ出してんスか!? そーゆー卑怯な人だとは思わなかったっスよ!! あーもー今すぐ日本戻るからその間に周助に肉体的精神的に触れたらアンタただじゃおかないからな!!!》
ぶつっ・・・
不二:「わ〜いリョーマく〜〜〜んvvvvvvv」
部長も年上も完全無視で手塚にケンカを吹っかけるリョーマ。どうやら恋心の前には、常日頃尊敬している先輩などという思いは塵以下のものとなるらしい。
携帯を握ったまま締まりのない顔で1人幸せを垂れ流す不二を、どんよりとした眼差しで見つめ、
手塚:「何なんだこの扱いは・・・・・・」
手塚は独り、そんなボヤきを洩らしていたとかいなかったとか。
―――ちなみに一晩かけて跡部の説得に失敗した手塚は次の日、本気でアメリカから帰ってきたリョーマに高架下テニスコートで下されたのだった・・・・・・。
2―――過去の清算
手塚と不二。かつて1年の頃、2人は密かに試合をしようと計画した事があったそうだ。ところがその日こそが、手塚運命のあの日。
先輩にラケットで左肘を打たれ、その怪我を隠したまま不二と試合をし・・・・・・
・・・・・・惨敗したという。
2人の切なく苦い思い出話を聞き、
見物人その1であった佐伯はこう結論付けた。
佐伯:「つまり―――
『ただの怪我』のはずだった手塚のそれは、不二と試合をした事でダメージ増大。頑張って病院通いして治ったと思ったら今度は跡部がとどめを刺して本格療養決定。
―――見事なまでの連携プレーだったな〜2人とも。さすが、嫌がらせじゃ右に出る者もそういないだけの事はある」
跡部:「うっせえ!!」
不二:「ちょっとサエ!! 何で僕まで悪いっぽく言うワケ跡部はともかく!! 僕は何も知らないで試合したんだよ!?」
跡部:「待てよ不二!! 俺ならいいのかよ!? 俺だって普通に試合しただけだろーが!!」
不二:「眼力でちゃんと見抜いた上で攻撃したんなら立派な確信犯じゃないか!!」
跡部:「てめぇだって手塚の調子がおかしいってわかってながら倒れるまでやらせたんじゃねえか!! てめぇに何か言う資格はねえよ!!」
不二:「僕は―――!!」
なおもぎゃーぎゃー責任のなすりつけ合いをする2人に、
手塚:「そうだったのかお前ら2人とも・・・・・・!!」
千石:「いや、サエくんの言う事あっさり信じるのは止めようよ手塚くん・・・・・・」
佐伯:「これも人徳ってヤツだな」
千石:「確かに・・・・・・
―――君なら『右に出る者』は絶対いないね」
佐伯:「ははっ。サンキュー」
千石:「誉めてないから」
―――えっと・・・。またしてもやっと撮り溜めしていたアニプリを、最終回分まで一気に観れました。不二塚不二がどうも苦手な私はいかにもこの2人がいろいろやってそうな辺りからど〜〜〜〜〜〜しても!!!
観る勇気が沸きませんでした。他の話書くに当たり氷帝の扱い(全国大会出場するのか)が知りたかったので観ましたが・・・・・・やっぱ予想通りの事になってましたね。とりあえず―――『実質日本一が決まる』って・・・、一応現在No.1は手塚でも不二でもなく真田だと思いますし総合では幸村じゃないのかな〜とか思ったりしてしまいますがそこら辺完全無視ですか・・・。リョーマに負けた時点でもう用なしですか・・・? そして手塚のモノローグ近辺の台詞、とっても既視感を感じるのですが某跡部氏も似たような事言ってませんでしたっけ・・・? その時は手塚、全く応えてなかったような気もしたりするんですが・・・・・・。この試合を初めとしたアニプリ全体観て一番感じるのは、『すっげー跡部の扱いが不憫だ』・・・・・・だったりする私の総合感想って、やっぱ何か違います・・・?
まあそんなこんなで出来たのがこの話です。踏んだり蹴ったりな手塚。しかし2の方、不二との試合で絶対腕悪化させたと思うんですけどねえ・・・。
2005.4.1