何事においても、大体目立つのは部長である。
そこで今回は、影の立役者・副部長をクローズアップしてみよう。






副部長アラカルト
           〜副部長の天国と地獄〜





1.青学の場合

    2.山吹の場合

        例外1.氷帝の場合

            3.六角の場合

                4.立海大付属中の場合

                    例外2.四天宝寺の場合

                         5.比嘉の場合











 

 
  1.青学の場合―――大石

 副部長とは、部長の補佐であり、部長だけでは目が届かない部内の細かい事を受け持ち、部員と部長を繋ぐ架け橋の役割を果たす。また、時として部長の代理を務める事もある。
 ―――これらの任務を、最も忠実にこなしているのは青学の大石だろう。そう。このように。





 「おーい大石〜。こっちのメニュー見てくれないか?」
 「あーはいはい」
 「大石せんぱ〜い!! ちょっと来て下さいよー!! 俺の方が正しいっスよねえ!?」
 「今行くよー」
 「大石。来週の練習試合の事だが―――」
 「ああルドルフとだっけ。どれどれ」
 「大石大変〜!! 部室の前に捨て猫がいたのー!!」
 「―――ってそれは俺たちの担当じゃないだろ!? 事務員の人に事情話して引き取ってもらって・・・」
 「けど部室前だよ!? この時点で俺たちとこの子猫は運命共同体だよ!!」
 「なんで!?」
 「だから大石! 俺はミルク用意しとくから大石はその間に飼い主見つけといてね!!」
 「・・・それ、お前だけ楽してないか? 英二・・・。
  わかったよ。みんなに聞いてみるよ」
 「ありがとにゃ〜大石vvv」
 「はあ・・・・・・」





・     ・     ・     ・     ・






 こうして、今日も胃薬と共に戦い抜く大石副部長。頑張れ! 引退まであと少しだ!!
 「もう少し別の応援をしてくれ!!」



―――戻る




 ―――さて副部長の話。さすがに大石は短いなあ・・・・・・。じゃあ誰だったら長くなるのか。
 ・・・まあ誰かだったら長くなるのでしょう。

 
 








 
 
 
  2.山吹の場合―――

 山吹の部長は南である。地味`sの片割れといわれ、他の部長らに比べると印象は薄いだろうが、それでも訊かれれば大抵誰でも答えられる。
 では山吹の副部長は誰なのだろう。
 部長を答えられた者の9割は、そのままのノリで「東方だ」と答える。同じ地味`sの片割れだし、何かとセット扱いされる。副部長を部長の補佐と考えれば、この上ない適任者だろう。
 が、違うのだ。
 山吹の副部長は誰か。正解は――――――千石である。
 山吹一のおちゃらけ男。最も役職から遠いと、それこそ誰でも思いそうなのにどうしてなったのか。それにはこんな、深いようで浅い事情がある。





・     ・     ・     ・     ・






 3年引退時。先代部長は残された1・2年にこう言った。
 「まあ、これからはお前たちがこの部活を作り上げるんだ。俺たちも応援してるからな。頑張れよ」
 ―――要約すると、「お前たちで部長は決めろ。そいつに受け継がせる」。
 そして全員にバトンの渡された1・2年の船は、さも当然のようの山に登った。むしろ宇宙空間にまで出て行きそうな様子だ。いっそ宇宙船にでもなるか。
 ・・・それをなんとか海に戻したのが、気がつけば議事進行を勤めていた南である。なし崩しに彼が部長になった。
 「え? 俺が!?
  いや無理だろ。俺なんて、地味だし目立たないしみんな引っ張ってく力なんて絶対無いし―――」
 などなど溢れ出てくる自分の欠点をひたすら上げていったら〜―――いこうとしたら、
 千石にあっさりぶった切られた。
 「それでいいんじゃん?」
 「・・・・・・は?」
 「だから、別にそれでいいっしょ。南が先頭に立ってゴーゴー引っ張ってくタイプじゃないなんてみんなわかってるし、けどちゃんと今もこうやって俺たちの事まとめた。
  それでいいっしょ。ね?」
 『賛成ー!!』
 「お前ら・・・・・・」
 にこにこ笑う千石。手を挙げ喜ぶ他の部員たち。
 ため息のような笑いを零し、
 「よしわかった」
 「んじゃあ―――」
 「ああ。
  俺が部長で、でもって副部長がお前だ千石」
 「俺ええ!!!???」





・     ・     ・     ・     ・






 「いやそりゃ南の言い分だってわかるよ? 『俺はダブルスはわかるけどシングルスはわからない。練習メニューとか決めるんだったら両方わからないと無理だろ? それに俺は、部員を陰でまとめる事は出来ても正面から言い聞かせる事は出来ない。そんな時はお前の出番だ。頼んだぞエース』ってさあ。
  けどそれなら亜久津の方が良くない? シングルスはアイツの方が出来んだし、アイツが脅せば一発っしょ。俺は『説得力のない男』で有名なんだよ? 副部長なんて無理無理無理のむ―――
  ―――ってあー! 亜久津発見!!」
 「あァ? ンだよ千石」
 「やー亜久津久しぶりv 久しぶりって事は久しぶりに会う事だよ?」
 「そりゃそーだろーよ」
 「うんうん。じゃあなんで久しぶりに会ってんだろ俺たち?」
 「テメーが付回してたからだろーが」
 「付回してたなんて人聞きが悪い。俺はたまたまここに来て君に遭遇しただけさ。
  でもってつまり付回される理由がある、と」
 「ケンカ売ってんのかテメー・・・・・・!」
 「そ〜んな早まんないでよ。俺は事実の確認しただけだって。
  部活があるのにサボってるって、君自身も自覚はしてんだね?」
 「ンなのテメーもだろ? いいのかよ? 副部長様がンなトコいて」
 「俺のサボりはいつもの事だし?」
 「・・・・・・そのテメーが俺説得するってか?」
 「いいや別に。南は怒るだろうけど、出たくないんなら出なくってもいいや。試合[ほんばん]で力発揮してくれれば」
 「ほお・・・。テメーは物分りいいじゃねえの」
 「うん。褒めてくれてありがとうv
  俺はただね、」
 ゴスッ・・・・・・・・・・・・
 パラパラパラ・・・・・・
 「―――君が本番でそれだけの実力見せてくれればそれでいいから」
 「お・・・、おうよ・・・。見せてやるぜ・・・・・・」
 「そう? そりゃ〜よかった♪
  じゃ〜ね〜亜久津。タバコ吸いすぎに気をつけてね。心肺機能落ちるよ」
 「ああ・・・・・・・・・・・・」
 立ち去っていった千石を見送り、亜久津は首振り運動ですぐ脇の壁へと視線を移した。千石が殴りつけ、拳状に粉砕したコンクリートの壁へと。
 煙を吐き出そうと手を口元に持っていき、ようやく気付く。火が消えていた。反射的に背けた顔から、燃えていた部分だけを掠め取っていったらしい。数センチずらされていたら鼻血を噴いていたか歯が折れていたか。
 火を付け直すことも諦め、亜久津はタバコを足元に捨てた。クセでぐりぐり押し込み、
 呟く。
 「アレが副部長か・・・・・・。適役だったな、南・・・・・・」



―――戻る




 ―――正式発表されていない(筈の)ため副部長同盟にも上がっていませんでしたが、ぜひとも主張させてください。山吹の副部長は千石だと!!
 
PS2『最強チーム〜』はやられましたか皆さん。あのゲームは(多分その後のDSでもそうだったでしょうが)、リーダーポイントというのが最初についていますが、幸村除き部長は6ポイント、以下副は5、ただの部員は4となってます(なお幸村はチーム員として選べない代わりに7ポイント)。
 さてそれをふまえ千石さんを選んでみましょう。なにゆえ5ポイント? 比較対照として好みでサエを選ぶと同じポイント。こちらは公式発表されていた(らしい。ちゃんと最初の登場シーンに紹介されていたのにずっと見逃してました)のでいいのでしょう。
 そして千石さんが副部長だという前提の下、漫画を読み返してみましょう。地味`sの試合、南は部長と書かれていたのに東方は何もついていませんでしたね。
 さらに関東・全国での組み合わせ抽選時。なぜいつもいるのが千石さんなんでしょうね。人気度の問題(爆)? ラッキーでいい番号を引くため? それは少なくとも関東では違うでしょう。南は自分たちがシードにつきクジを引く必要はないと知ってましたし。他の学校はちゃんと部長・副部長で来てましたよ。
 これらの検証を元にするとやはり山吹副部長は千石さん!! さらに比嘉は甲斐か!? ますます入って良かったよ副部長同盟!! そしてこの話、千石さんのために書いた(再爆)というのに、ここの部分書いてて新事実発見!! 甲斐でも書かなきゃ!!

 
 








 
 
 
  番外編その1.氷帝の場合―――

 氷帝に、No.2たる副部長はいない。いるのNo.1の部長・跡部のみ。
 だからこそ跡部は、副部長も兼任しなくてはならない。



 「おーい跡部〜。こっちのメニュー見てくれ!」
 「ああ」
 「すみません跡部さん、ちょっと来てもらえますか? 宍戸さんと向日さんがケンカしちゃってて」
 「放っとけ」
 「跡部。来週の練習試合やけどな―――」
 「六角とか。また頭の痛てえトコと」
 「跡部大変〜!! 部室の前に捨て猫がいたのー!!」
 「ンなモン俺らの担当じゃねーだろ!? 捨てて来いジロー!!」
 「けど子猫だよ!? 捨てたらかわいそーじゃん!!」
 「いーか!? てめぇが拾うのは勝手だが拾ったらそれなりの責任持て!! 後先考えずにその時の感情だけで拾っても不幸にするだけ―――!!」
 「だから跡部に話してんだろ!? どーしたらいい!?」
 「たまにゃてめぇで考えろ!!
  ・・・・・・ったく。仕方ねーなあ。飼い主のツテは当たってやるから見つかるまでお前が世話してやるんだぞ? 寝ててエサ忘れたりすんなよジロー」
 「やったー!! うっれC〜!! ありがとー跡部vvv」
 「はあ・・・・・・」





・     ・     ・     ・     ・






 「監督」
 「何だ跡部」
 「頼みがあります。
  副部長を作ってください。俺1人では手に余ります」
 「む・・・? つまりお前はそれらの業務はこなせない、と?」
 跡部のプライドを巧みに突いた榊。しかしながら、今日びこの程度の話術に引っかかっていては『六角の頭の痛い人』とは付き合えない。
 まるでかの男を真似するようににっこりと笑い、
 「『部長』の業務をおろそかにしてかまわないならこなせます」
 「・・・・・・・・・・・・。
  だがしかし、我が校に
No.2など―――」
 「『必要ない』でしょう? ならば
No.1なら問題ありませんね?」
 「
No.1? だがしかし、それはお前ではないのか跡部?」
 「もう一人います。逆
No.1―――最も弱いヤツが。
  提案です。我が校1弱い者を副部長とし、雑務を全てやらせましょう。名目は保てますし、余計な仕事がなくなる分俺も部長として強い方の
No.1としてより励む事が出来ます」
 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
  わかった。許可しよう」
 「ありがとうございます」





・     ・     ・     ・     ・






 そして選ばれた『一番弱い部員』は・・・・・・
 (なんで俺だけ跡部部長と榊監督に呼ばれんだ・・・? もしかして・・・・・・退部命令!? 弱いから!? 氷帝の恥だから!?
  嫌だ〜〜〜!! 俺だっていつか跡部部長みたいに〜・・・・・・は無理だろうけどそれでも強くなるんだ〜〜〜!!!)
 「つー事で、お前を呼んだのは他でもねえ。
  部長命令だ。今日からお前が副部長になれ」
 「へ・・・・・・?」
 「他校との打ち合わせだの練習メニューだのは今まで通り俺がやる。お前は部活内に目を配れ」
 「では、頼んだぞ。行ってよし」
 「あの・・・・・・・・・・・・」



 ―――こうして、氷帝学園は新たな歴史を刻んだ。



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 ―――氷帝って、部員200人なのに副部長なし。全国のテニス部で跡部ほど激務を課せられてる人ってそうそういないでしょうね(実際の分量で。精神的に問えば恐らく1番辛いのは真田じゃないだろうか・・・)。しっかし、1番弱いのが副部長って・・・・・・あ、『副』って名称も変えないと・・・!!

 
 








 
 
 
  3.六角の場合―――

 六角の副部長は佐伯だ。これは、特にアニメを観ていた方ならご存知だろう。オジイが部長を決めようと指を回した際たまたま前に出た葵で止まり、1年部長を懸念する周りに「まあいいんじゃないか?」といった発言をしたところ副に任命された。後このフォローを佐伯は死ぬほど後悔した・・・・・・かはわからない。
 とりあえずわかるのは―――



 ―――六角は通常の学校と大幅に異なる、といった事実だ。





・     ・     ・     ・     ・






 六角は、役職とは別に家として家長がいる。黒羽だ。故に部員の相談は、主に彼に持ち込まれる。
 「バネ〜!! サエが〜〜〜!!」
 「はあ? またアイツかよ?」
 「バネさ〜ん!! サエさんが―――!!」
 「何あったかちゃんと説明しろって」
 「バネ―――!!」
 「あのなあ!! アイツの事で何でもかんでも俺に相談持ちかけんな!! 今後アイツは管轄外だ!!」
 「剣太郎〜〜〜!!」
 「ええ!? 僕!?
  ・・・でも僕も命は惜しいから〜・・・・・・」





・     ・     ・     ・     ・






 「なあバネさん」
 「ん? どーしたサエ? おめーが俺に相談なんて珍しいじゃねえか」
 「周りのヤツと話しててふと気付くんだけどさ、
  ―――俺ってもしかして、他の学校の副部長たちと何か違うのか?」
 「・・・・・・・・・・・・」
 ああ、大違いだよ・・・・・・。
 ―――などとは口が裂けても言えないのが対佐伯である。
 裂けない代わりに引き攣らせ、黒羽は納得出来はしないがそれでも否定も出来ない真実を口にした。
 「まあ・・・・・・



  ・・・・・・・・・・・・ウチはちょっと変わってるからな」



―――戻る




 ―――サエは一体副部長としてどう役に立っているのか。非常に気になるところだ。やっぱ、知略謀略に長けた参謀ですか・・・!?

 
 








 
 
 
  4.立海大付属中の場合―――

 多分青学の大石と並んで有名かつ苦労してそうなのは、ここ立海の副部長・真田だろう。
 外部―――他校から見ると、古臭くて威張り散らして暴力魔だと思われている真田。しかしながら、内部では意外と苦労しているらしい・・・。





・     ・     ・     ・     ・






 「よ〜真田〜」
 「む、丸井か。
  ―――ガムを噛んだままコートに入るな! マナー違反だろう!?」
 「まあまあ堅ってえ事言うない。大丈夫だって。吐かねーから」
 「そういう問題ではない!」
 「そう。真田はそうやってテニスしながら風船膨らましたりするお前にどっきどき〜☆ だそうじゃ。これ以上血圧上げたくないじゃろうからお前も止めてやりんしゃいブン太」
 「そーかそーかついに高血圧なんて心配するようになってたってか・・・。悪りい真田・・・。俺そこまで考えつかなかった・・・・・・。
  今すぐ止めるからよ。お前も長生きしてくれよ真田(ぽんぽん)」
 「何の話だ!! お前達がそういう態度ばかり取るから血圧が上がるんだろう!?
  仁王もだ!! 勝手な注釈を加えるな!!」
 「おおお落ち着け真田!! それだけで真剣振り回すな!!」
 「そうですよ真田君。コート内に真剣を持ち込むとは。あなたこそマナー違反ですよ」
 「お前はどちらの味方だ柳生・・・・・・?」
 「プリッ」
 「結局貴様の変装だったのかあああ!!!???」
 「弦一郎。このまま仁王に食って掛かり勝てる確率3%」
 「ハハハハハハハ!! 低いっスねー真田部長!!」
 「しかし3%もありましたか。これは意外ですね。仁王君に敵う人間がいるとはとても思えませんでしたが」
 「弦一郎がこのまま仁王を斬りつければ勝ちだ」
 「出来るか!!!」
 「そうかな? 追い詰められた人間は何をするかわからないだろ? 特に真田みたいに普段溜め込むタイプだったら尚更」
 「幸村・・・。お前まで敵に回るというのか・・・・・・?」
 「いや? 俺は別に誰の味方でもないさ。
  ―――ところでお前達、練習しないのか? コートで遊んだりして、他の部員が迷惑してるぞ?」
 『・・・・・・・・・・・・』
 「立海部員。幸村に勝てる確率―――0%」



―――戻る




 ―――確か真田だけが徹底的にやられる筈だったのでは・・・? さすがだなあ幸村部長・・・・・・。

 
 







 
 
 
   番外編その2.四天宝寺の場合―――

 四天宝寺にももちろん部長の白石に副部長もいる。そして、明らかに四天宝寺にしかない―――しかも今年度から新設された役職がある。そう、
 ―――『金太郎世話係』という役職が。





・     ・     ・     ・     ・






 「うわすっげー! ここが東京なんか〜!!」
 「金ちゃん。あんまりきょろきょろしとったら迷子になるばいよ?」
 「せやな。
  ん」
 「『ん』?」
 「手ぇ繋いで行こか。そしたら迷子にならへんやろ?」
 正に名案を考えついたと喜ぶ金太郎。千歳も穏やかに笑い、差し出された手を握った。
 「これでええな。
  ―――あ! 千歳アレ見てみいアレ!!」
 「金ちゃん! そっちじゃないとね!!」



 「・・・・・・・・・・・・困ったとね。2人で迷ったばい」
 「ええ〜!? どないするん千歳〜〜!!」
 「まあ任すとね金ちゃん。こない時は応援要請ばい」



 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・で、何で呼ぶのが俺なんだ?」
 「東京都民じゃなかと?」
 「『東京都民』で当てはめりゃ1千万人はいんだよ!! 俺が訊きてえのは! なんでそれでこの俺様がわざわざ呼び出し喰らってんのかっつー事だ!! 迷子なら素直に交番行けよ!!」
 どばんと足で道路を叩きつける(一応テニスプレイヤーとして手は大事らしい)跡部。彼の怒りは尤もだとうんうん頷き、
 「お前に送ってもらうのが一番楽とね」
 「てめぇもタカり組か!? 言っとくがなあ! 会場までハイヤーなんて使ってねえぞ俺は!!」
 「・・・・・・意外とケチくさいばいね跡部」
 「ごく普通に交通機関利用してるだけだっつってんのに何でそれで俺が文句つけられてんだよケチくせえのはてめぇらだろああ・・・!?」
 「何やお前? 言いたい事あるんやったらはっきり言わなあかんよ?」
 「はっきりきっぱり言い切って全然通じねえから懸命に堪えてんだろ!? そん位悟れよ!!」
 「金ちゃんに当たるんは良くないばいよ跡部」
 「そーいう時だけ世話係勤めてんじゃねえ!! 世話すんならまず迷子になんねえようにしろ!!」
 「・・・コイツずっと怒ってばっかやなあ」
 「まあそん位は大目に見てやって欲しいとね。コイツはこんなでもちゃんと困った人は助けるヤツばい」
 「おお!? いいヤツなんやなお前!!」
 「・・・・・・。
  そーかいそりゃありがとよ。別になりたくてなったワケでもねえんだがな・・・・・・(は〜)」





・     ・     ・     ・     ・






 こうして、跡部の助けを借り会場に辿り着いた2人。果たしてこれで『金太郎世話係』が勤まっているのか疑問だが、
 「ま、最終的に目的が果されればいいとね。途中結果は気にせんばい」
 「せやな。これからも頼むで千歳」
 「了解ばい金ちゃん」
 ・・・・・・これでいいらしい。



―――戻る




 ―――四天宝寺編です。コミックスでは今だに名前(どころか全身像すら)明らかにされていない四天宝寺副部長。とりあえず千歳ではなかった・・・・・・。残念だ・・・・・・。

 
 








 
 
 
  5.比嘉の場合―――

 全国大会も終わり、次はJr.選抜だ!!
 全国の中で特に優れた者を集め鍛えるこの合宿。学校混合ではあるが、ゆえに事前の話し合いなどでメンバー全員を集めるのは大変だ。
 そこで、部員の属する部活の部長及び副部長が招集された。



 「よお甲斐。久しぶりだなあ」
 「うげ佐伯・・・!!」
 「そういえばこの間の抽選会でもお前いたよな? となるとお前が副部長? へ〜。そーかあ」
 「まさかおんなじ流れでテメーも副か!?」
 イスを蹴倒しずざざざざあと下がる甲斐に、
 佐伯はにっこにっこにっこにっこ笑いかけた。
 「うわ〜。奇遇だな〜♪ これからよろしくな〜vv 仲良くしような
ぜひvvv」
 「ぜってー嫌だ!!」





・     ・     ・     ・     ・






 こうして、佐伯に嫌われた甲斐は合宿終了までひたすら苛められ、
 さらに管理人に嫌われた彼は、そんな苦労すら全く取り上げられないまま話終了となった。
 「―――ってオイ!! どーいう扱いだよそりゃ!?」
 そう言われましても。ねえ佐伯さん。
 「そうそうv 俺と甲斐のハッピーライフはちゃ〜んと誰にも邪魔させずにエンジョイするんだからなvv」
 「た〜す〜け〜て〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!!!!!」



―――戻る




 ―――以上、比嘉の副部長の話でした(どこが?)。

 










・     ・     ・     ・     ・

 はい、楽しそうなトコだけピックアップでした。・・・・・・そーいやルドルフの副って誰なんだろう・・・? ついでに不動峰も・・・。意外と気になるのが城西湘南。神城か・・・? 若人か・・・? その他か・・・?
 では以上、副部長の天国と地獄―――って誰が天国だったんだ?

2005.9.1316


追記。
 親切な方の情報により判明いたしました。ルドルフの副は生え抜き同士で金田一郎2年生だそうで。
 金田か・・・。観月じゃなかったのか・・・・・・。
 いっそノムタク先輩だとそれはそれでネタが出来そうだった。副部長なのに試合は回らず下級生には怒られ存在感薄くて・・・。金田・・・・・・
 ・・・・・・中途半端な位置付けすぎてネタが浮かばない!?

 そんなことはともかく、教えてくださった方、本当にありがとうございましたvvv そしてこんなつれづれなさすぎる後書きまで読んでいてくださりありがとうございます(ぺこり)。

2005.9.18