会いたい人の名前からしりとりを始め、続けているとその人に会えるそうです(©へそ茶)。
あなたに遭いたくて?
1―――虎跡の場合
「跡部景吾・・・・・・。ゴリラ」
「誰がだ!!」
どがっ!!
さっそく会えた。
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2―――不二リョの場合1
「越前リョーマv マリッジvv」
「やんないから」
「ああっvv リョーマ君vv さっそく会えたねvv」
「・・・さっきから隣いるし」
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2`―――不二リョの場合2
「不二周助。け〜・・・・・・」
「結婚vv」
「け〜・・・・・・」
「結婚vv」
「だからしないって」
「じゃあ血判vv」
「・・・何の?」
「血縁とかvv」
「いやないし俺とアンタに」
「じゃあこれからvv」
「するか!!」
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3―――キヨサエの場合
「千石清純。みかん。―――あ、終わった」
「ええ!? サエくん俺に会う気0!?」
後ろから接近し聞いていた千石。仄かに朱く染めた頬を2秒で青くし、慌てて待ったをかけた。
佐伯が振り向く。
「だって面倒だったし」
「挙句理由それ!?」
「それにほら、丁度会ったじゃないか。これ以上続ける意味ないだろ?」
「ええ・・・? けどほらそこを何とかもうちょっと〜・・・」
「だって・・・
―――こうした方が早く会えるだろ//?」
「サエくん・・・vv」
「・・・・・・今のはぜってー適当に思いついたよな」
「まあまあ景・・・。千石君にも夢見させてあげようよ・・・」
さらに後ろから接近していた跡部と不二。ため息をついて―――
―――2人とは違う方向に歩き出した。
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4―――塚跡の場合
「手塚国光・・・・・・。つ〜・・・・・・
―――そうか。ヅラ」
「待て跡部」
「あん? 何だよ手塚」
「『つ』ではなかったのか?」
「しりとりは濁点取っていいんだろ?
取っていいんなら付けてもいいんだよな? 有は無に帰さねえ代わりに無から有も生まれねえ。片方だけ認めんのもおかしいだろ?」
「だからといって、なぜあえて付ける?」
「そりゃ〜・・・・・・
・・・・・・・・・・・・何でもねえ」
「何が言いたい!?」
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5―――リョガサエの場合
「越前リョーガ・・・。崖っぷち・・・地位と名誉に弱い・・・。あ、だったら一気に『我慢の限界』とくればいいのか・・・・・・」
「佐伯・・・・・・。何か言いてえ事・・・・・・あんのか?」
「お前に言いたい事?」
じっと見上げる。じっと、じ〜っと、じ〜〜〜〜〜〜〜っと見上げ・・・・・・
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・いやそんなまさか」
「何なんだよその間は!?」
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6―――せんべの場合
「千石清純・・・。みたらし団子・・・・・・ごまバナナ豆乳ジュース・・・・・・すあま・・・・・・」
「わ〜い跡部くんお待たせ〜―――vv」
「お待たせ致しましたv みたらし団子とゴマバナナ豆乳ジュースとすあまですvv」
「つーワケだ千石。遅れた分てめぇがこの代金払えよ?」
「ううう・・・!? いつから遅刻に利子がつくようになったの!?」
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7―――サエ不二の場合
「不二周助・・・。けっこう可愛い・・・//vv」
「君の僕に対する愛情はその程度なの!? サエの馬鹿ああああ!!!!!!」
「ああっ!! 周ちゃん!!」
ずだだだだだだだだ・・・・・・
「『その程度』って・・・・・・。男に頬染められてのろけられて、それ以上何望むよ・・・?」
「いっそ『不二→自慢の恋人』でよかったんじゃん? サエくん」
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8―――蔵虎の場合
「白石蔵ノ介・・・・・・けむくじゃら」
「どない言う連想やねん!?」
「やだなあただのしりとりじゃないか。何言ってんだ?
―――ああそうか。『怪我にご注意』とかが良かったか」
「絶対しりとりやないやろそれ!?」
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9―――甲斐と佐伯の場合
「甲斐裕次郎・・・・・・ウサ晴らし。恨みはでかい」
「お前の俺に対する気持ちはそれかあああああああああ!!!!!???」
ずだだだだだだだだ・・・・・・!!!
「・・・・・・一応ホントに会えるんだな」
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ラスト―――佐伯の場合
「佐伯虎次郎―――」
「嘘つき」
「ウザい」
「旨みだけ吸い取る」
「上には上がいない」
「上っ面だけ飾り付ける」
「浮かれっ放しで地に下りてこない」
「裏で何やってるか知りたくない」
「つーか裏と表はむしろ一体」
「――――――でお前ら、浮世に残す言葉はその程度でいいか?」
『美しく麗しいお方だと思います!!』
「うしうし」
結論.とりあえず会えはするらしい。その後の事には一切責任が持たれていないが。
―――終わり
―――千石と跡部は多分甘味処で待ち合わせをしていたのでしょう。ちなみにジュースは黒ゴマです。駅で売っていました。飲むと美味しいです。けど・・・
・・・『黒オマバナナジュース』って何なんだろう・・・・・・? いやそっちはさらに別の店ですが。
2006.5.22