夏も近づいたとある頃、東京の中学男子テニス部を中心に、こんな噂が立っていた。





 何でも―――






 青学の不二周助と跡部が(フルネームで呼んだり学校名を示したりせずとも、これだけで指し示す人間は大抵1人きりである)、夜のテニスコートで密会しているらしい、と・・・・・・







         視点 Fact&Truth








 曰く。
 「落ち込んでる不二を跡部が慰めてたっスよ」
 「ええ!? 室町くん! それホント!?」
 「だとしたらスゴイ事です!!」
 山吹中にて。たまたま部活帰りその光景を見たという室町。そこに群がる千石・太一、そしてその他。
 どちらも東京では―――どころか全国の中学テニス界+α(ここには
Fan・親衛隊・応援団らも含まれる)には有名な存在だけに、噂を裏付ける重大たる証言となりそうな今の話には、誰もが興味津々であった。
 「まあ、さすがに会話の内容までは聞こえませんでしたからはっきりとは言えませんけど、不二が胸元で手を握り締めて俯いてて、跡部がほとんど顔が触れそうなほどに近づいてましたね」
 『おおおおおおおお!!!???』
 「じゃあ、やっぱあの噂は・・・・・・!!!」
 「本当、だったんですね・・・・・・!!!」
 慄く彼らの向こうで、
 「不二く〜ん!! かむば〜〜〜っく!!!!!!」
 不二に思いを寄せる(者の1人の)千石が、夕日に向かって手を伸ばしていた。





 曰く。
 「ああ、それだったら俺も見たよ。跡部が不二のことラケットで殴ろうとしてた」
 『はあ!!??』
 不動峰中にて。やはり部活帰りたまたま見たという伊武。その口から飛び出たあまりの事実に、会話を聞いていた6人が声を裏返した。
 「さすがだね跡部。絶対王政敷くだけはある」
 「いや敷いちゃいないだろさすがに。まあ確かにそれっぽいけど」
 「けどそれって大変なことじゃないのか!? いくら氷帝はもう全国大会関係ないって言ったって、そんなんバレたら最悪部活動停止じゃ―――!!」
 「問題はそれだけじゃない!
  不二って、あの不二だろ!? 細腕で華奢の見本みたいな!! 跡部の腕力しかも凶器付きで殴られたなんていったら間違いなく病院行き―――あるいは最悪・・・・・・!!」
 「まさかそんなことがあるわけないだろう。それならとっくにニュースになってるはずだし、それにいくらあの跡部とはいえ―――いや、跡部ほどの強者ならライバル潰しにそんな卑劣な手は考えないはずだ」
 慌てる部員たちを橘の声が止めた。今ここにいる部員たちはもちろん知らないだろうが、橘は去年獅子楽中の2年エースとして全国大会にも出ており、跡部とはよく知る間柄である。確かに常人とは何か様々な場面で趣を異にする男ではあるが(あくまで控えめな表現にて)、テニスプレイヤーとしては超一流である。実力も、そして精神も。
 ―――むしろまだ
200人の氷帝応援団が暴走したと考えたほうが納得がいく。まああの跡部の下、暴走するなどそれはそれで考え難いが。
 橘の発言に、一応落ち着く部員たち。とりあえず深司の見間違い、ということで落ち着こうとする中で・・・・・・
 (でもあの跡部だしなあ・・・・・・)
 神尾が一人、首を傾げていた。彼の跡部への印象ははっきりきっぱりと最悪である。嫌がる杏を無理やり連れて行こうとしたり、ダブルス勝負では下僕(大笑い)一人に任せて高みの見物ときたり。
 そんな彼ならこの程度のことやったところで不思議ではないのではないか・・・・・・そんな思いを手放せないまま、会話はうやむやの内に終わりを迎えた。





 曰く。
 「マジマジ! あれはど〜見ても
SMだって!! しかも不二がSで跡部がM!!」
 青学にて。これまた以下略の英二。厳密には3年たる彼の帰りがそこまで遅くなるわけはない(なにせそれなら不二も同じだけ遅くなっている)。帰りにいつもの如くリョーマ・桃とバーガーショップに寄り道したおかげで遅くなったのだ。
 まあそんな些細な事はどうでもいいとして。
 「えええええええ!!!???」
 「いくらなんでもそれは―――!!!」
 「絶対そうだって!! 不二のやつ跡部にボールぶつけまくってたし! 跡部なんてただされるがままって感じだったし!! その上跡べーってば『もっとやれ』とか言うんだぜ!?」
 「ま、まさかあの不二が・・・・・・!!」
 「いや、しかしあの不二だし・・・・・・」
 「むしろ納得・・・っスよね」
 「ってか逆だったほうが怖いだろ・・・・・・」
 なぜか青学内部ではごく普通に(?)受け入れられた。
 ちなみに噂の中で最もインパクトが強くスキャンダラス的なこの話はあっという間に広がり、大抵の者が不二のイメージとのギャップに混乱・否定をする中―――



 「兄貴、ついにやったのか・・・・・・」
 「んふ・・・。さすが不二君。僕が見込んだだけのことはありますね・・・・・・」
 ここルドルフでもなぜかまた、深々と頷く者が約2名いたらしい。







 さて真相はどうだったのか。それは噂発生より1週間後から開かれた大会にて、明らかになることとなった・・・・・・。







・     ・     ・     ・     ・








 「行くよ・・・!」
 「行け、不二」
 『な・・・・・・!!??』
 月間プロテニス主催の、中学男子ダブルス限定(笑)の大会。その名も『月間プロテニス杯』! 自校他校問わず、とにかく2人で組めば大会に出られるというなんだかアバウトなこの大会。その決勝戦にて―――
 「破滅への輪舞曲!?」
 「馬鹿な!! なぜ不二がこの技を!!??」
 驚く、対戦相手の『青学最強ペア』ことリョーマ
&手塚。不二の放ったスマッシュ(1撃目)は天才の名そのままに正確に手塚のラケットを弾き飛ばし、そしてがら空きとなった左脇へと2撃目が食い込んだ。
 「くっ・・・!!」
 「手塚部長!!」
 しびれる手を押さえ、しゃがみ込む手塚。どうやら不二はこれを習得するに当たって相当パワーを上げたらしい。強烈な打撃に、完治したにも拘らず衝撃を受けた左肘及び左肩が軋みを上げていた。
 それを見下ろ―――すこともなく、
 「どうかな? こんなもので」
 にっこりと不二が微笑んだ。同じコートにいる、チーム『最強最凶最恐タッグ』相棒の跡部に向かって。
 「やるじゃねえの。まあ俺様直々に仕込んでやったんだから、この程度はできねえとな」
 「あはは。でも惜しかったね。完全に潰すにはまだ足りなかったみたい」
 「まあいいじゃねえか。すぐ潰しちまったらつまらねえからな。エモノはじっくり調理してやらねえと」
 笑顔で(とひとくくりにするには妙に差のある表情で)会話する2人。ちなみにこの言葉を証明するわけでもないが、彼らは今までの4戦、全て相手の
Defにて勝利している。たかだか3ゲームマッチの試合でなぜこれだけ棄権が相次ぐのかというと・・・・・・。




 今回野望達成のため手を組んだ―――もとい勝利のためチームを組んだ不二と跡部。
 不二が大会のことを知った時、既に愛しのリョーマは左利きのよしみだか何だかで手塚とチームを組み、それならばと誘った裕太はよりによって観月と出るという。
 不機嫌丸出しで心の中といわず周囲にドス黒い炎を撒き散らし、僕と組まなかったことを心底後悔させてあげるふふふ・・・と意気込み固く誓ったはいいが、生憎と今回の条件は『2人一組[ダブルス]』。ペアがいなければまず参加権が得られない。
 では誰をペアとすべきか。ぶっちゃけ裕太
&観月、それにその他の適当な参加者なら誰と組もうが問題ない。一人で片付ければいいのだから(ヒデ・・・)。しかし厄介なのはリョーマと手塚のコンビ。さすがにこれは2対1では、むしろ3対1ではきついものがある。特に手塚は互角に戦えるだけの相手を用意しなければならない。
 と、2秒半ほどの黙考の後(口語訳:即行で)思いついたのが跡部だった。他はともかく実力なら手塚と互角。なおかつ常日頃手塚と再戦したがっているであろう彼ならば、このチャンスを逃すわけはあるまい。そしてその手段たるダブルスのパートナーが自分となれば、そこまで不足でもあるまい。
 ―――そんな、自分を良く知る不二の思惑通りのことを跡部もまた、考えていた。



 突然決まったテニスの大会。手塚が出場するというのならば自分が出ないわけもない。
 さて問題はパートナーだ。俺様より劣るのは仕方ないとしても手塚との対戦で足を引っ張られては困る。やはりここは樺地でも選んでおくか。あいつなら命令すれば決して邪魔はするまい。
 ・・・と跡部が(事実そのままに)思っていたところでの不二の誘い。確かに自分や手塚に比べて一歩劣るとはいえ全国に名を轟かせる天才ならば、パートナーとしてまあ上出来な方だろう。その上こいつはダブルスにもある程度は慣れている。さらに手塚と自分、手塚と不二[じぶん]自身の実力差をわきまえているこいつならば、いざ対戦時に主導権を握ろうなどという無謀な考えは起こすわけもない。



 が、一つ問題がある。不二の基礎能力[ステータス]の低さ。
 テクニックは問答無用で高いが、それと比べるとその他、特にパワーはやったらと低い(厳密には標準レベルなのだが、やはり最高レベルのテクニックと比べれば標準=低いとなる)。まあそれで十分補うためのカウンターなのだが、それ故純粋な力対決には弱い。力技に遭っては点を落としまくられれば、他はともかく手塚戦ではフォローの仕様がない。手塚が自分との直接対決に臨めばいいが、本人の意図ではないとしてもダブルスある以上不二にもボールが回るのは当然のこと。
 (やっぱりここは樺地と組むか・・・・・・)
 などと思う跡部の考えを読んでいたか、口にする前に不二が言葉を紡いだ。
 ぴっと細い人差し指を立て。
 「じゃあさ、こんなんでどうかな―――」







・     ・     ・     ・     ・








 『これから大会までの1週間、君は自分が満足するように僕を特訓す[つく]る。満足の行く出来になったならば大会は僕とペアを組む。もしそうならなかったら他の人―――樺地君とでもかな? 出る。どう?』
 『ほぉ。俺がお前を作る、ねえ。
  いいじゃねえか。なら課題はパワーを上げて「破滅への輪舞曲」を出来るようにする。どうだ?』
 『いいね。
  じゃあ1週間。出来ればそれ以上。よろしく』
 『みっちりしごいてやるぜ。俺のパートナーになりたいんだったら弱音は一切言うなよ』
 『もちろん』
 かくて1週間。毎夜の特訓の成果として、不二と跡部は今ここにいた。なお室町・伊武・そして英二の見た光景は―――





 最初に模擬指導を行った跡部。一応手加減したとはいえ、不二の柔腕ではどこまでを『手加減』といえるのかわからない。というか手加減などした事がないのだから加減などわかるわけがない。こんな程度で怪我をするようならそれこそ問題外なのだが、せっかく1週間面白い遊びを手に入れたというのにいきなり手放すのも惜しい。
 ―――というわけで、手首を掴んで異常がないか確認する不二の元へと寄ったのが室町の見た光景。



 いよいよ本格練習。スマッシュの仕方などもちろん不二が知らないわけはないのだが、今回は相手のラケットを弾き飛ばすだけの球の威力が要求される。これまた不二の腕力ではまず無理だ。しかし何も打撃力を決めるのは単純な腕力だけではない。バネの様にしなやかで弾力性のある筋肉。そして球のスピン性。これらに関しては不二は及第点だ。ちょっとコツさえ教えてやればすぐにマスターするだろう。
 ―――そんなこんなでスマッシュの指導をしていたのが伊武の見た光景。思いっきりラケットを振り上げ振り下ろすのを遠目に見れば、あたかも殴っているかのように映る。



 指導が終われば後は実践あるのみ。内容はかつて跡部が
Jr.選抜合宿で行ったスマッシュ4人抜きと同じだが、『破滅への輪舞曲』は通常のスマッシュと違って相手に向けて打つものである。むしろ相手が4人もいれば球が分散され確実なコントロールが身に付きにくい。しかもかつて跡部自身が証明したように、この技を防ぐのは至難の行為である。それだけのことを出来るといえば跡部に手塚・橘・真田程度・・・・・・よくよく考えれば4人揃えられたようだが、そんなに言い降らせば秘密(にする意味は実は全く無いが)特訓の意味を成さない。
 ―――などという都合により、跡部1人がひたすら不二のスマッシュを受け続けていたのが英二の見た光景であった。ちなみに英二は『されるがまま』と評していたが、跡部はただ不二が次にスマッシュを打ちやすいように毎回ロブを上げていたに過ぎない。先入観を抜きにして見れば、2人が精密機械並みの単調な動きをしていたのがわかったであろう。ついでに跡部の『もっとこい』発言はもちろん『もっと打って来い』の意味だ。





 さて話は試合に戻る。







・     ・     ・     ・     ・








 何とか回復したらしい手塚に肩を貸しつつ、リョーマが忌々しげな目で不二を睨み付けた。
 「やるっスね、不二先輩
 せっかく訪れたダブルスのチャンス。なのに風の噂によると不二は自分ではなく弟の裕太と組んで出るという。ムカついてそこらのバカどもに八つ当たりしていたところでの手塚からの誘い。
 『打倒不二周助!』を胸に目に炎を灯して練習すれば、なぜか同時期から流れ出した不二と跡部の密会の噂。夜間のテニスコートで慰められたり暴力振るわれたり挙句に
SMだったりと、お前は一体何をやってるんだと殴り込みをかけたくてかけたくてかけたくてたまらなかった!!
 それをもバネに特訓すること1週間。とりあえず謎は解けたが、それでも不二が1週間跡部と密会していたことには変わりない。しかもさっき(やはり手塚に向けて)打っていたドライブボレーは、跡部も使っていたとはいえドライブAと同じ。
 (言えば俺が教えたのに・・・・・・!!!)
 なぜわざわざ跡部に訊く!? そんなに自分とは一緒にいたくないのか!?
 ―――実のところドライブボレーは特訓の際の副産物[オプション]である。同じ相手にぶつける技(正確にはもちろん違う)でもロブにしか対応していない破滅への〜と違い、ドライブボレーは割と使用範囲が広い。しかもリョーマが証明するように、パワーの少ない者でも使え、それでも相手を倒せるなかなかに便利な技だ。パワーが少ないうちはせいぜいラケットを弾く程度だが、今回の特訓を経てパワーアップ(文字通り)し、なおかつラケットといわず直接相手にぶつけられるだけのコントロールを元々持つ不二ならば、立派な攻撃手段となる。なにせ相手をぶち倒せばポイント加算に加え相手の体力を削ることにも繋がるのだから。
 一方そんなリョーマの怒りの対象たる不二は。
 (ふ〜ん。『不二先輩』、ね)
 普段ならば人目があろうが無かろうが『周助』と呼ぶのに・・・・・・!!
 「ありがとう。越前君v」
 嫌味は嫌味で返しましょう。
 どこぞの標語にでもなりそうなことを確実に実行し、さらに笑みのオマケまで付ける。
 ビシビシビシ―――!!! と辺りの空間に亀裂が入った(ような気がする)。
 「(俺を選ばなかったこと)後悔させてあげますよ・・・」
 「(僕を敵に回して)勝てるつもりかい・・・・・・?」
 ぱっと聞き噛み合っている会話。しかし省略された部分まで考えると会話は全く噛み合っていない。
 しかしながらその事実を当事者のみならず第3者にすら全く意識させないまま、2人の意味不明の対戦は続いたのだった・・・・・・。







・     ・     ・     ・     ・








 結局―――
 「手塚選手の棄権により、チーム『最強最凶最恐タッグ』の優勝!!」
 審判がそうコールしたように、試合は手塚がその身を犠牲にすることで終焉を迎えた。
 先ほど述べた通り、破滅への〜にしろドライブボレーにしろひたすら凶悪な技ばかり教わった不二、そして教えた跡部。
 対するリョーマはリョーマでドライブA・Bにしろ超ライジングにしろ確実に人にぶつける(事も可能な)荒業ばかりの『必殺』技。
 さらに跡部・不二のパワーは、たとえ普通に返そうが食らった者の体力を確実に落としていく程。しかも弱点を見抜きより体力を貶める跡部直伝のインサイトのおまけ付き。
 この2人ほどではないが決勝ということでリョーマのテンションは上がり、本気モードとなった彼にはボレー・ストローク・サーブの3つにというかここまでくればほとんど全部の打球にパワー1ランクアップの加点付き。
 そして最悪極まりないことに、
 ・・・それらに集中攻撃を食らうのは手塚の役目だった。
 跡部はもちろん手塚と対戦をしたいがため。不二はリョーマを横取りされた(と一方的に思っている)仕返しに。ヘタに手塚ゾーンなど使わなくとも2人の放つ球は確実にこちらに飛んでくる。
 ではなぜ味方のはずのリョーマにまで攻撃対象とされるのか。リョーマのダブルスのヘタさを考えれば当然だろう。実のところこの決勝に限らず1試合につき1度はボールをぶつけられていた。
 今まではまだ笑って許せる(もちろん本当に笑いなどはしないが)範囲だった。が、決勝でというより怒りで上がったリョーマのパワー。乱発される必殺技が、テクニック
SSの称号はどこへいったかこれまた当たる当たる。
 たとえ体力(別名耐久性)がこの3人に比べ多かろうが、これだけ食らいまくれば平気でいられるばずがない。
 かくして、手塚としては不本意極まりないまま決勝戦を終えることとなった。
 意識朦朧としたその耳に聞こえるのは・・・・・・
 「部長! 何やってるんスか!! そんなんだからあんな人に負けるんじゃないっスか!!!」
 「(ふっ)所詮手塚じゃこの程度が限界だろ? なあ」
 「(クス・・・)越前君も人選を間違えたね。手塚なんかと組むからその程度で終わるんだよ」
 「(ぴく・・・!)言われっ放しっスよ部長!! いいんスか青学の部長としてこんなんで!!?」
 (越前・・・。俺にはお前の言葉が一番堪えるんだ・・・が・・・・・・・・・・・・)
 さらに続く罵詈雑言と嘲笑の嵐。果たしてそれらを聞くことなく心の中で突っ込んだ後すぐ気を失った手塚は幸か不幸か。
 そしてもう一人・・・・・・







・     ・     ・     ・     ・








 「おのれ不二周助・・・・・・!!」
 病院のベッドにて怨念を吐き続ける観月。不二は裕太と組むという『風の噂』をばらまきリョーマと不二を分け、さらに裕太と組むことで不二をハブにした全ての騒動の元凶、そして最初の被害者は―――
 その事実を知らないままの不二に運良くか悪くか1回戦でいきなり当たり、都合のいい八つ当たり対象兼実験台として技の集中砲火を受け、こちらもまた救急車で運ばれたのだった・・・・・・。



―――Fin
















・     ・     ・     ・     ・     ・     ・     ・     ・     ・     ・     ・

 はい。PS2ソフト『Smash Hit!』よりペアモードにての話でした。ちなみにこれ、わりと『事実』です(というか私がやった通りです)。いや、さすがに跡部が不二にマンツーマン指導、なんていうのはない・・・ともいえないかな? ですが。とりあえず実際不二先輩もステータスのパワー上げれば『破滅への〜』使えますし。ドライブAなんてポイントさえ貯めれば。
 現在ど素人の私が勝ち残るため不二先輩をサポートに(彼何気にステータス低いにも拘らずやったらと上手いような・・・)リョーマ・英二・裕太。そして観月に跡部様となんだかこゆいキャラでやってます。そしてやったよ大爆笑。不二
&観月vs手塚&跡部の試合。手塚ゾーンの有効利用法をようやく考案。本文どおり、ヘタに発動させると集中砲火を食らいます。いや冗談抜きで。パワーSSにまで跳ね上げた不二先輩の攻撃(そしてアビリティとしてインサイト付き)を食らいまくり体力がくがく落とされて、落ちたおかげで返す球がロブになったところを観月が(つまり私が)スマッシュでさらに返しまくって。完全体力0の状態でとどめとばかりに不二先輩のドライブA発動! しかもそれが隣でやることもなしに退屈そうに見ていた跡部様にぶち当たった!! も〜笑える笑える! 腹が痛くてたまりませんこのゲーム!!
 では、ゲームやってない方には半ば意味不明でしたでしょうこの話を終わりにします。なお目次(?)にて姉が『
SM!?』と慄いたシーン、話にも載せましたスマッシュ練習のシーンです。3(さすがに4人ではなかった)対1のこの練習、ぱっと見にはそう映るみたいです。ただしその状況で真ん中の一人(別名相棒)のみ60球狙い続けた私はむしろS・・・・・・。

2003.8.34