4.NonStop Rocket!
〜どこへでも連れて行きたい!〜
むしろ終わりはどこにある?
家に戻り(もちろん両親はそのまま自分達の家へ戻り)、引きずってきた佐伯に驚く一同を他所に跡部は執事頭である忍足に事情を説明した。
「そら丁度よかったわ。いつでも準備OKや」
と渡されたのは、あの部屋のカギ。
「物置にしたんじゃねえのか?」
「物置にしとったで? お前らのモン置いとった」
しれっと全く悪びれる様子もなく言い切る忍足。
「せやから言うたやろ? お前の屋敷、無意味に広いて。1部屋位こないな使い方しおっても誰も不便に思わん。
せやけど佐伯の部屋は別のんに割振ってもうたわ。その子純粋メイドやから同室にしとくとさすがにマズいで。一夜の過ちっちゅーんが起こる」
「ちっ・・・。仕方ねえなあ。
―――オラ佐伯!」
適当に喝を入れ、ようやく起き上がった佐伯の手にカギを投げ込む。
「さっさと荷物片付けて支度して来いよ。仕事はとっくに始まってんだからな」
「1本だけか?」
「他に何がいる?」
ちらりと横目で見下ろしてくる跡部。その頬が僅かに赤く染まって―――いたりする事は絶対ないが。
「いや? 別に何も」
佐伯は服の埃を払いつつ立ち上がった。小さく笑い、改めて膝を折る。
左手を胸元に当て、片膝をつき頭を下げ。
「では、これからよろしくお願いいたします。景吾様」
そう、恭しく言う。
跡部はそんな彼に、
ごすっ。
「雇われ初日から嫌がらせかてめぇは」
かかと落としと冷めた一言を与えた。
「いったいなあ。自分の雇った使用人はもうちょっと丁寧に扱えよ」
「てめぇはそれで充分だ」
「やれやれ。こういう横暴雇い主の下じゃみんな苦労するよなあ」
「ああ? てめぇは拾ってやった恩も忘れて楯突くってか? 上等じゃねえか。表出ろ!!」
「あ、さっさと仕度しないとな。時は金なり、サボってたって見なされたら給料下げられるしな」
「逃げんじゃねえ!!」
結局、
佐伯が言った通り、その後も何も変わらないまま2人は日々の生活を送っていったという。
―――終わりにして始まりに
ψ ψ ψ ψ ψ ψ ψ ψ ψ
―――は〜終わった〜。と言いつつここに到達した時点でまだ2も3も書き終わってないのですが。
とりあえずラスト、ついに来ましたトリを務めますはやはりラブプリSweetよりサエの『情熱ロケット』。3でもパクった跡部の『Dig Deep』の後に続けて聴くと本当に繋がって聴こえるという不思議物件。跡部を迎えに行くサエ。Sweetは虎跡推奨ですか(壊)!?
そんなワケで結局のところ跡部と由美子が結婚した理由がわからないまま終わるという、大前提からおかしいこの話ですが、機会がありましたら?
また続けてみたいと思います。よ〜し次は不動峰だ。そして最初に言います。不動峰Fanは読まない事を推奨いたします。かなりの悪役扱いになります。
ではではv
ああそういえば朝のシーンにて出てきた跡部の飼い猫。馬がエリザベーテで犬がマルガレーテとくるとなぜかあと1つが私の中ではシャルロットになりました。どこからの影響だろう・・・? 確かこの猫に関してはオフィシャルではまだ名前はでていないような・・・・・・。
そして1の不二先輩の歌、不二先輩のだというのにここまでくるとまるで跡部とサエのイメージといった感じです。3人でこれから仲良くやっていく的意味合いで1にあのタイトルが使われていたりしました。
2004.3.19〜4.12