佐伯:「残念だよ。お前とは分かり合えると思ってたのに、景吾・・・」
跡部:「てめぇと分かり合えるヤツがいたら見てみてえよ佐伯・・・」
佐伯:「こうなれば、道はもう1つしかない」
跡部:「そーだな。開始5分でわかってたはずなのに、なんで延々
158時間も話し合ってたんだろーな俺ら・・・・・・」
佐伯:「なら・・・」
跡部:「ああ・・・・・・。もー疲れたし」





2人:『決闘だ!!』







荒野の決闘十連発





 



―――
     佐伯:「背中合わせから3つ数えてスタートだ」
 跡部:「ああ」
 2人:『1・・・2・・・3』
  ぐるっ!
  ごんっ!!
 佐伯:「歩けよ!!」
 跡部:「てめぇもだ!!」


 
×
×
 



―――
 
     佐伯:「背中合わせから3つ数えてスタートだ」
 跡部:「ああ」
 佐伯:「123!」
  ごん!
 佐伯:「はい俺の勝ち」
 跡部:「早ええよ!!」


 
×
×
 



―――
 
     佐伯:「背中合わせから3つ数えてスタートだ」
 跡部:「ああ」
 2人:『1・・・2・・・3・・・』
  ぐるっ!
 佐伯:「4・・・5・・・6・・・」
 跡部:「?」
 佐伯:「7・・・8・・・9・・・
10・・・11・・・12・・・13・・・14・・・15・・・」
 跡部:「ってオイ!! どこまで行くんだよ!?」
  はっ!!
 佐伯:「数えるのに夢中ですっかり忘れてた!!」


 
×
×
 



―――
 
     佐伯:「背中合わせから3つ数えてスタートだ」
 跡部:「ああ」
 佐伯:「3つ数えてから撃つんだぞ?」
 跡部:「ああ」
 佐伯:「合わせた振りして実は合わせてないで後ろからついていくとかいうのもなしだぞ?」
 跡部:「? ああ」
 佐伯:「後ろ歩きでぴったりひっつくとかいうのもなしだぞ?」
 跡部:「・・・。ああ」
 佐伯:「それと―――」
 跡部:「さっさとやれよ!!」


 
×
×
 



―――
 
      上に続いて。
 佐伯:「―――その他いろいろと、公序良俗に反する事は不可、と」
 跡部:「で、そういうてめぇの目はなんで泳いでんだ?」
 佐伯:「俺の目が? ハハハ。まさかそんな」
 跡部:「なら俺の目ぇ見て自分の胸に手ぇ当てて今の言葉繰り返してみろよ」
 佐伯:「(跡部の目を見て己の胸に手を当て)
     『その他いろいろと、公序良俗に反する事は不可』」
 跡部:「せめて嘘ならちゃんと嘘っぽく言えよ(血涙)!!」


 
×
×
 



―――
 
     跡部:「もーちっと不正働きにくい方法で行こうぜ? コイントスな?」
 佐伯:「いいぜ?」
 跡部:「んじゃ行くぞ。これが地面に落ちたら決闘開始だ」
 佐伯:「ああ」
  ちゃり―――ん・・・・・・
  しゅびっ!!
  どがっ!!
 跡部:「拾うんじゃねえ!!」


 
×
×
 



―――
 
     跡部:「コインが不毛なのはわかった。次はてめぇも拾わねえベストででも行くか」
 佐伯:「なるほどストリップ」
  ごすっ!!
 跡部:「ハットで行きゃいいのか。んじゃ行くぞ」
  ばっ!!
  ゴウッ!!
  ビュウウウウ―――!!
 2人:『・・・・・・・・・・・・』
 佐伯:「さって落下はいつになる事やら」


 
×
×
 



―――
 
     跡部:「風に流されず落下して、身につけてなくても構わないもの・・・・・・」
 佐伯:「ああ、だったらこれでどうだ(にっこり)?」
 跡部:「なるほどな。ンじゃ投げんぞ」
 2人:『せーのっ!』
  ひゅるるるる・・・
  がちゃん。
  バン!!
 佐伯:「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・で?」
  空になった両手を見下ろし首を傾げる佐伯。2人の中間地点では、放られた拳銃が仲良く暴発していた。


 
×
×
 



―――
 
     佐伯:「俺ら自身がやろうとするから悪いんだ。公平な第3者に合図出させようぜ?」
 跡部:「そうだな」
 千石:「んじゃ公平な第3者として俺が行っくよ〜ん!」
 2人:『却下』
 千石:「っええええ!? なんで〜〜〜!?」
 不二:「じゃあ僕がやるね?
     位置について。よーい・・・・・・スタート!!」
  パン!
 跡部:「勝利は貰ったあ!!」
 佐伯:「俺の勝ちだあ!!」
  ずだだだだだだだだだだだだ・・・・・・・・・・・・!!!!!!!
  ひゅうううう―――
 不二:「・・・・・・・・・・・・。
     ―――で、何の勝負だったの?」
 千石:「何でもいーんじゃん?」


 
×
×
 

10


―――
 
     跡部:「あーもー基本に戻ろうぜ!?」
 佐伯:「そうだな。じゃあ、
     背中合わせから3つ数えてスタートだ」
 跡部:「ああ」
 佐伯:「3つ数えてから撃つんだぞ?」
 跡部:「ああ」
 佐伯:「合わせた振りして実は合わせてないで後ろからついていくとかいうのもなしだぞ?」
 跡部:「ああ」
 佐伯:「後ろ歩きでぴったりひっつくとかいうのもなしだぞ?」
 跡部:「ああ」
 佐伯:「3はちゃんと『さん』って言ってからだぞ? 『さ』で撃っちゃダメだぞ?」
 跡部:「ああ」
 佐伯:「数える時は2人で数えるんだぞ? 2秒間隔でな?」
 跡部:「ああ」
 佐伯:「撃つんであって銃投げるとかそういう卑怯な手はすんなよ?」
 跡部:「ああ」
 佐伯:「えっと後は〜・・・・・・」
 跡部:「ああ」
 佐伯:「・・・・・・・・・・・・」
 跡部:「ああ」
 佐伯:「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
 跡部:「どうした? もう言う事なくなったか?」
 佐伯:「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。うん」
 跡部:(よし勝った・・・!!)


 




 こうして、決闘は跡部が勝った。



―――Fin









 ―――何がやりたいんでしょうねこの2人というか私。こういう、数秒で終わるショートコントを2人で延々とやってて欲しいなと思いました。

2006.3.15