メルヘヴン、心の底から誤った鑑賞法
〜こんな展開だったらイヤだ〜





 



Take2.


 ・・・と思われたのだが、さすが打たれ強い事で有名なコウガ。この程度でどうにかなったりはしなかった。





 「ふ、ふ・・・。ふへへへへ・・・。
  さすが、この俺様がライバルと認めた男だ」
 「俺は認めた覚えは欠片もないがな」
 「・・・・・・・・・・・・」
 そう、この程度では・・・・・・



 「前回の戦いで俺様は、さらに強い男のツラを手に入れた。
  コレを見ろや。今度こそ、その美少年面に負けやしねえ」
 かぽっ!!
 『うわあ・・・・・・』
 「本気で引くんじゃねえ!! てめぇらもだ!! ガキとちっこいの!!」
 そう、この程度では・・・・・・・・・・・・



 「とにかく生まれ変わったんだ!! 覚悟しろや美少年!!」
 ずだだだだだだ―――!!
 「“
13トーテムロッド”」
 ずぼっ・・・!!
 「ぐはっ・・・・・・!!」
 「アルヴィス・・・。突っ込んでくる相手の鳩尾にカウンターでロッド突っ込むって、すっげーエグくねえ・・・?」
 「おかげで俺の手も痛かった。相手が痛い時は自分も痛い。お前の世界の物語は実に的を射ているな」
 「いや、そういう意味じゃねえと思うんだけどな・・・」
 そう、この程度では・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・





・     ・     ・     ・     ・






 「・・・・・・なあお前」
 「何だ。まだやるのか。こっちはいい加減飽きてきたんだけどな」
 「・・・・・・・・・・・・。
  じゃなくてだ。
  ―――お前、以前に比べて尚更心穢れてねえか?」
 問われ、
 アルヴィスはふっ・・・と美少年面で笑った。
 答える。





 「俺も前回の戦いでさらにパワーアップしたからな」





 『いやしなくていいからそういう方面には』
 その場にいた全員がそう突っ込んだ。



―――Take