シーン1 ぐっどばっどもーにんぐ

 長編はリョーマの寝てるシーンよりスタート。過去の夢を見、寝ぼけ眼でリョーガの後姿を見て「・・・・・・?」という出だしなのです―――が!
 ポイントはやはり『リョーガは眠るリョーマに近寄り何をやっていたか』。リョガリョ
Fanなら普通に『キス』と答えたりするのでしょうが、リョガリョとかそれ以前の問題で、弟をひたすらからかうお兄ちゃんが大好きな私の場合・・・・・・



リョーガ:「ん・・・・・・?」



 プールサイドでベンチに寝転がり眠る少年。帽子が邪魔になって顔は見えないが・・・・・・
リョーガ:「はあ〜あ・・・・・・」
 にや〜っと笑い、リョーガはそちらへと近付いていった。



 太陽を遮る形で脇に立ち、顔を覆っていた帽子をそ〜っと外す。見えたあどけない寝顔はもちろん予想通りのもので。
リョーガ:「さってど〜しよ〜かな〜♪」



リョーマ:「ん・・・・・・」
 まずはお約束で鼻を摘む。リョーマの眉がぴくりと震えた。
リョーマ:「んみ〜・・・・・・」
 次いで頬を両側から引っ張る。口の形が変わり、自然呻き音が変わった。
リョーマ:「ふひ〜・・・・・・」
 そこらのボーイにもらったグラス。ストローで鼻の下を撫でると、リョーマはぴくぴくと口を動かしてきた。気持ち良さそうな表情がちょっとカルピンに似ている。
リョーガ:「ちっ・・・。筆ペンでも持ってりゃよかったぜ」
 ・・・・・・どこの世界にジャージでラケットと筆ペンを持ち船をうろつく客がいるのか。
 仕方がないのでチョビ髭と額に〈肉〉は諦め、リョーマの髪一房でさらにいろいろくすぐってやる。
リョーマ:「ふひひゃひゃひゃ・・・・・・むにゃ〜・・・!」
 笑ってじたばた暴れだした。腹を抱え、声を出さないよう苦労して笑い転げる。
リョーガ:「んじゃ次は〜・・・」
 持っていたオレンジの皮を剥き、一房だけ取るとリョーガはそれを軽く絞った。リョーマの目の上で。
 ぽたりと落ちる、果汁の感触。次いで感じる冷たさに、リョーマが目を開いた。
 開いて・・・
リョーマ:「うぎゃああああああああああ!!!!!!!!!!!!」
 ―――さっそく汁を目の中に入れ、先程とは比較にならない勢いで暴れだした。びたびたのたうち回るリョーマにさらに暫し腹を抱えて笑い転げ、
リョーガ:「じゃーなチビ助♪」
 リョーガは己に怒りの矛先が向かないうちに、そそくさとその場を退散していった。



 ロクに開けられない目。涙で滲んだ視界に映る、黒ジャージの後姿。眺め・・・
リョーマ:「リョーガ・・・!! アンタぜったい殺す・・・!!」
 一発でその正体を思い出したリョーマは、去り行く背中に向け中指をおっ立てていた・・・・・・。


―――

 決してリョガリョが嫌いなのではありませんもちろんその逆も。ただど〜〜〜〜〜〜してもこの2人というと、恋愛云々というよりもまずからかいたい・・・・・・。これもまたアイの1つの形ですか!?
 そしてリョーガ。弟相手だと強いなあ。どっかの誰か相手だとヘタレ万歳なのに・・・・・・。

2005.4.3