シーン5 1人だけフルーツジュースの謎
テラスにて、手塚が八百長の説明をするシーン。なぜ不二だけ飲み物飲んでるでしょうね? しかも妙に手の込んだ。
レトルト出す船ですよ? やっぱこれは・・・・・・
不二:「そんな裏があったのか・・・・・・」
英二:「つーか裏はどーでもいーからさあ・・・。
―――なんでお前だけンなモン飲んでんだよ不二?」
英二のぼやきに合わせ、みんなが不二を見た。テーブルに座る不二の手元。そこに置かれた、トロピカルフルーツの飾られた青いジュースを。
いつ置かれたのか知らない。誰が置いたのか、あるいは不二が取りに行ったのかも。だが・・・
・・・・・・ただでさえ夕食はレトルトで不満足だったというのに、1人だけそんな豪勢なものをサービスされている不二へ、全員の視線に殺意が篭る。
それを知ってか知らずか、不二はのんびりとストローに口をつけ答えた。
不二:「ああ、バイトのコックさんにもらったんだ」
河村:「バイトのコック?」
不二:「ああ。そこにいる」
?:「よっ、みんな」
英二:「お前かよ佐伯!!」
毎度恒例神出鬼没なかの男。今回はコックのバイト中らしい。真っ白な服が目に眩しい。
桃:「佐伯さ〜ん!! 俺らにもジュース下さいよ〜!!」
佐伯:「ああいいよもちろん。1杯500円な」
一同:『金取んのかよ!?』
手塚:「しかも妙に高くないか・・・?」
佐伯:「人件費だな。『チップ』って言うのももちろん可」
英二:「余計高けえよ!!」
不二:「あれ? 僕払ってないけど・・・」
佐伯:「ああいいんだよ周ちゃんはもちろん」
英二:「まった不二だけ差別かよ!? いーかげん治せよなその兄馬鹿!!」
佐伯:「何で?」
英二:「へ・・・?」
佐伯:「苛めるんなら問題だろうけど、大事にして何か問題あるのか?」
英二:「えっと・・・。それは〜・・・・・・」
乾:「恐るべし佐伯・・・。ただの論題逸らしに過ぎないのに堂々とし過ぎていて誰にも気付かれていない・・・」
海堂:「すんません乾先輩・・・。指摘してやる気ないんスかアンタ・・・・・・?」
佐伯:「まあそれは冗談として、1杯目はサービスだ。よくあるヤツだな。
だから周ちゃんも気にする必要はないんだよ?」
不二:「そうなんだ。じゃあ・・・」
英二:「―――ってちょっと待てよ!! だったら俺らだって1杯目はタダじゃねえか!!」
佐伯:「はあ? 何言ってんだ?(←嘲笑)
『1杯目』はもう終わってるだろ? 周ちゃんに出した分で」
英二:「結局不二優遇かよ!?」
英二の突っ込みに他の者も激しく頷く。そんなものはどうでもいいが、心配げに見守る不二の視線が痛い。
佐伯は目を閉じて考えた。本当に周ちゃんは奥ゆかしくって可愛いなあ・・・vv と。
目を開き、
佐伯:「じゃあお前らの分もサービスな。2杯目以降は1000円に」
一同:『上げてどーするううううう!!!!!!???』
なおこんな佐伯いる夕食シーンでは。
ヒュヒュッ―――!!
すぱたたたたたたたたん!!!
しゅぴしゅぴしゅぴっ!!
クルクルクル・・・・・・・・・・・・すちゃっ。
客一同:『おおおおおおおおおおおおおおおおおお・・・・・・・・・・・・』
大石:「すごい・・・!! 魚があんなに綺麗に・・・!!」
桃:「刺身空飛んでたっスよ!?」
手塚:「一見粗悪な切り方でありながら、角も潰れていないし断面も滑らかだ・・・」
河村:「あれはもう、完全にプロの領域だよ・・・!!」
乾:「種々のバイト生活は伊達ではないという事か・・・!!」
佐伯:「はい、お刺身盛り合わせです。皆様いかがですか?」
リョーガ(皿受け担当):「あ、そこのお姉様方どうです? お姉様方同様新鮮ぴちぴちですよ?」
女性客:「やっだ〜もうvv」
リョーガ:「ハハハハハ―――うおあっ!?」
ズバッ!!
ビィィィィィィィィ・・・・・・ン・・・・・・
佐伯:「あ、生け捕り失敗。まあ1回くらいはご愛嬌で」
リョーガ:「首ど真ん中狙ってどこが『生け捕り』なんだよ!? つーか1回以上は死ぬわ!!」
佐伯:「(軽く無視)
はい青学の皆さんもいかがですか? 一皿3000円で」
英二:「またこの展開かよ!?」
佐伯:「―――といった批判に対応して今回はバリエーションをつけた。
文句は1回につき500円ずつ値上げ」
英二:「あ〜嬉しいな〜美味しそーだな〜!! すっげー楽しみだな〜〜〜!!!」
佐伯:「随分苦しそうだな菊丸。大丈夫か?」
英二:「誰のせいだと思ってんだよ!?」
佐伯:「そうか俺のせいか。確かに随分無茶な事言ってお前ら苦しめてるもんな」
英二:「は・・・・・・?」
やけに物分りのいい佐伯。未知の生物を見る目つきを向ける英二に尚もうんうん頷き。
佐伯:「そうだよなあ。毎回金ばっか請求しちゃ可哀相だよなあ。
じゃあ今回はサービスだ。躰で払っていいぞ?」
英二:「尚更嫌に決まってんだろ!?」
佐伯:「何? こんな妥協案は他にないぞ? 片付けをやってくれればそれだけでいいって言ってるんだから」
大石:「『躰』って・・・・・・労働力か?」
佐伯:「他に何だと思ってたんだ?」
大石:「いや・・・。それは別に何も・・・・・・」
英二:「んじゃやるからいっただっきま〜す♪」
一同:『俺も俺も!!』
むしゃむしゃごくん。
完食。
佐伯:「あと明日の試合で負けてくれれば」
一同:『それを先に言ええええええええええ!!!!!!!!!!』
桃:「何スか佐伯さん!! アンタ八百長賛成派なんスか!?」
佐伯:「当たり前じゃないか」
桃:「いやそんなあっさり・・・・・・?」
リョーマ:「胸まで張ってるし・・・」
英二:「ダメじゃんお前人として徹底的に」
佐伯:「何せそうやって得た利益は俺とリョーガで山分けだからな!! な〜リョーガvv」
リョーガ:「オッケーオッケー!! 共同財産として獲得後すぐ新婚旅行だぜ!!」
桜吹雪:「ちょっと待てえ!! 私は完全無視か!?」
リョーガ:「あーだいじょーぶだいじょーぶ。おっさんがムショ入れられてもちゃんと保釈金は払ってやるからな?
だから裏口座の口座番号教えてくれよ」
桜吹雪:「そんな事を言ってどうせ持ち逃げする気じゃないのか!?」
佐伯:「おーさすが長年コンビ組んでただけあってよくわかるなあ」
リョーガ:「意外と頭キレんだなおっさん」
桜吹雪:「頼む・・・。せめてここ位は否定してくれ・・・・・・(泣)」
一応その後の報告をしておくと、桜吹雪はスタッフ一同共々、跡部の水面下での工作により賭博その他の容疑で逮捕された。しかしながら、彼が持っているはずの賭け金及び今まで貯め込んでいたはずの金はなぜか全く発見されなかった。もちろん逮捕後保釈金が払われる事もなかった。
竜崎からそんな連絡を受け。
不二:「う〜ん・・・。何か、
―――骨の髄までしゃぶり尽くされてる・・・って感じだね、桜吹雪さんって」
英二:「しゃぶってもマズそうだけどね」
リョーマ:「多分・・・。
――――――あの人にとっての一番の誤算って、こんな2人味方にしちゃった事だろーね・・・・・・」
しみじみ呟くリョーマに、青学一同が大きく頷いた。
―――6
やっぱ気になりますよねえ不二だけトロピカルジュース。一緒にDVD観た友人も言ってましたよ。「ああ、他の人なら金取るのか」と。物凄く話題短縮しましたが。
そして夕食シーン。魚をブツ切りするコックにみんなが拍手送るのですよ。凄いか・・・? さらにそのコック、鶏の丸焼きらしきものに3cm程度包丁突き刺して脅したのですよ。だからそれでビビるのか・・・・・・?
2005.12.19