テニプリパロディ略してパロプリ劇場
―――スリップスリップ千石次第!―――
第5回―――4
「急げよお前ら! 早くしねーと準備間に合わねーぞ!!」
『はっ!!』
遠くから、地響き砂埃に混じってそんな声が聞こえてきた。
街道脇で待機していた跡部と佐伯は、目を見交わし同時に頷き。
「ちょーっと待ったぁ!!」
「・・・何で切原風になんだよ?」
「いや特に深い意味はないんだけどさ、叫んでいきなり飛び出すのは俺のキャラじゃないだろ? とりあえず合いそうなヤツで」
「確かに合うけどな・・・」
そんな呟きを掻き消し、いななきと共に馬が止まった。どうやら話を聞いてくれる態勢らしい。尤もそのまま進まれたら、飛び出したこっちは轢き殺されていたが。
先頭で止まった男―――当たり前ながら自分たちが知る彼より随分大人になり、しっかり一同を率いる青年となったリョーガの前に歩み出て、声を掛ける。
「やあ、光秀殿」
「久しぶりじゃねえの。元気そうだな」
「何だ。誰かと思ったら佐伯に跡部クンじゃねえか」
きょとんと目を見開くリョーガ。たとえ齢は重ねても、そういった仕草は以前のままだ。
自分たちが時を飛んできた分もあり、7年の空白が一瞬で無になった。
リョーガが馬を降りる。合わせ、家来も下に下りた。
その場で待つよう馬を落ち着かせ、1人前に出てくる。
2人の前に立ち、人懐っこい笑みを向けてきた。
「お前らあれからどこいたんだよ? 随分探したんだぜ?」
「そりゃご苦労さん。
悪いな。すぐ飛んだんだ。頑張るお前を生温か〜く見守るのも面白そうだったけど、さすがに7年は長かったからな」
「時元移動機壊れたんじゃねえのか? おかげで跡部クンに散々怒られたぜ?」
「新しいのが届いてな。そっちに乗り換えてきたんだ」
「はーあ。なるほど。
そりゃ、親切なヤツもいるもんだ」
リョーガの目が、つと細められた。察したようだ。新たな追っ手―――新たな始末屋が来た、と。
察したのなら話は早い。佐伯の隣で、今度は跡部が口を開いた。
「だから、以前も言ったとおり俺らはてめぇがこれ以上馬鹿な事やんねーように止めに来たんだよ。ありがたく思いな」
「貴様! 殿に向かってなんという口を!!」
「この無礼者が!!」
「また『無礼』かよ。悪かったな」
2人に向かい、家来達が押し寄せる。その手には抜き身の刀。
見極め―――
―――特に跡部は何もしなかった。する必要もなかった。
キン! どっ!!
庇うように前に出た佐伯が、抜き放った短刀を当て相手の刀筋を逸らし、返してこめかみを打ちつけた。
倒れた相手を見下ろし、
「安心しろ。峰打ちだ」
「いや。峰だろーが当たった場所と力次第じゃ十分死ぬだろ。『撲殺』って言葉知んねーのか?」
静かに跡部が呟く。もちろん無視された。
短刀を隙なく構えたまま、まっすぐにリョーガを見据え。
「俺たちは話し合いに来た。何なら―――
―――家来を全部倒してからでも構わないけど?」
「そりゃ『話し合い』じゃなくて『脅し』だろ・・・・・・」
「脅しだろうが言葉を使い続ける限り立派な『話し合い』だ」
今度は反応された。振り向かれないまま言い切られた。
跡部・佐伯間での『話し合い』終了。
殺気を纏わらせたまま、目で「さあどうする?」と尋ねる佐伯。リョーガも佐伯の本気を感じたのだろう。1人倒され頭に血の昇った家来達をいなす。
「止めとけお前ら。今の見ただろ? お前らの敵う相手じゃねえ」
「ですが殿―――!!」
「いい。
これから俺らは戦に行くんだ。ンなトコで無駄死にしてる場合じゃねえよ。
―――『話し合い』だろ? なあ佐伯。応じりゃ別に手は出さねえんだよな?」
笑ってリョーガが尋ねてくる。佐伯も短刀を納め殺気を消し、肩を竦めた。
「まあ、途中経過でお前を2・3発殴るかもしれないけどその位かな? お前が管理してる限り、家来達に危害は加えないさ」
管理している限り。つまり途中で乱入してきたヤツには容赦なく攻撃をするらしい。そして、
(大前提は『話し合い』。俺がそれを続ける限り、他のヤツは安全、ってか)
せっかく自分を慕ってくれている家来達だ。こんなところで見殺しにしても仕方がない。そもそもの原因が自分にあるとなれば尚更だ。
「本気で脅しだな。
いいぜ? なら応じる。
―――お前らも、俺が指示するまで一切手ぇ出すなよ?」
『はっ』
家来達が、馬を連れ逆を向く。さすが礼儀に煩いだけあって、重大な話と悟り聞こえないところまで下がっていった。気絶した1人も背負っていく。
残ったのは、跡部、佐伯、そして―――リョーガ。
最初に口を開いたのは跡部だった。
「本気で光秀になりきってんだな。
んで、この後信長を殺して天下統一ってか?」
「ああ。すげーだろ? いよいよだぜ?」
満面の笑みで笑うリョーガ。引き返す気は、0のようだ。
「佐伯から聞いたんだけどよ、歴史変えるって事は、その後の全部も変える事になんだろ?」
「だなあ。俺も一応元タイムトラベル管理局の職員だからな。その辺りは君に教えてもらわねえでもよ〜〜〜く知ってるぜ?」
「だったら変えんな」
「なら歴史どおりに死ね、ってか?」
ぴたりと跡部が止まった。
何とか歴史を変えずにリョーガを助けられないか。考えたがとても答えは出そうになかった。
もし7年じっくり考えたとしたら・・・・・・それでもきっと、出なかっただろう。
哀しげに視線を落とす。なぜこんな事になったのだろう。時間が移動出来るならいっそ、25世紀の未来へ飛び、こんな事を始める前にリョーガを止めたかった。
そんな跡部を見て、リョーガは楽しそうに笑った。
両手を広げ上を見上げ。
「俺は何としてでも生き延びてやるぜ! でもって天下も取ってやる!
そうだろ? どーせここで止めるっつったって、反乱者って事に変わりはねえ。落ち武者狩りに遭うか、ダメ部員斬りに遭うか。結局同じじゃねえか。
この時代はいいぜ〜? 努力がちゃんと報われて、俺は天下取りまであと一歩だ! どうせ生きるんならこっちの方がいいに決まってんだろ? なあ」
「―――どうしてもやるのか?」
ここで、今まで黙っていた佐伯がぽつりと呟いた。最終確認。
据わった目で、本気の目で問う。
――――――答え次第でお前を殺すと。
真正面から殺気を浴び、
リョーガの笑い声はさらに大きくなった。一見狂ったかのようだ。家来達も不安がりこちらに来ようとし、それでも命令がないからとぎりぎりで踏ん切りがつかない状態だ。
(だが――――――違う)
リョーガは正常だ。勝ち誇った笑いの奥で、目はこちらを見下している。
「やる。
―――つったら?」
「っ・・・!」
「いい様だな佐伯。お前の焦った顔なんて始めて見たぜ。
生憎だがな、俺はここじゃ『明智光秀』なんだよ。お前に尻尾振って絶対服従の『越前リョーガ』はここにはいないぜ?」
「・・・・・・。
なら・・・」
「おおっと斬るか俺の事?
出来ねえよなあ? 出来るんなら、とっくにやってるよなあ? 今含めて、いつだってそのチャンスはあんだからよ。
出来ねえ。その理由はなんだ?」
リョーガが、1歩、2歩と近付いてくる。
動かない、佐伯のすぐ目の前まで来て。
頬を撫でる。
「知ってんだぜ? 何だかんだ言ってお前、実は俺の事けっこー好きだろ?
だから、何とか殺さないようにあの手この手考えてる」
「この、ヤロ・・・・・・!!」
歯軋りする佐伯。決して否定はしない。攻撃もしなければ、頬にかかる手を跳ね除けもしない。
ゆるく抱き締め、耳元に、囁く。
「なあ、俺と行こうぜ佐伯。この時代で俺と、ずっと幸せに暮らそうぜ・・・・・・」
「リョー、ガ・・・・・・・・・・・・」
佐伯の口元が解かれていく。愛しげに名を呼ぶ佐伯に、リョーガも嬉しそうに笑った。
徐々に顔を近付けていく2人。耐え切れず跡部は視線を逸らし・・・・・・
(―――っ!!)
「危ねえ!!」
ごがっ!!
「ぐぎゃっ!?」
「うわっ!?」
体当たりをして2人を吹っ飛ばす。勢いで自分も転がる跡部のすぐ後ろを、光の筋が通っていった。
「な・・・!?」
「ビーム銃!? まさか―――!!」
ムードに流され注意力散漫だったリョーガと佐伯。だが一度戦闘モードになれば、そうそう相手に遅れを取る事もない。
放たれた方向から相手の居所を察知。いたのは・・・・・・家来達のさらに向こうだった。
「逃げろお前ら!!」
間に合わない。悟りつつそれでも叫ぶ。
拳銃タイプのビーム銃の有効射撃範囲は50m程度。だがその範囲内に入ってしまえば、ほぼ光速で飛ぶそれを避ける術は―――少なくともこの時代に生きる者には、ない。
「な、何者だ貴様―――がっ!?」
「敵・・・・・・っ!!」
「殿を守―――ぐはっ!!」
なす術もなくばたばた倒れる家来達。それでも、リョーガの言いつけ通り逃げようとする者はいなかった。
「何、やってんだよアイツら・・・!!」
自らを盾にし、謎の攻撃からリョーガを庇う。天晴れな家来達に・・・
・・・もちろんリョーガは喜ばなかった。
「殿! 早くお逃げくださ―――ぐ!!」
最期の言葉は、それでも最後まで告げられる事はなかった。
家来達が全滅する。その向こうから、犯人が悠々と進み出てきた。
「や〜れやれ。さっさとどけばいーのに余計な手間取らせやがって。
後はアンタだけだぜ? 越前リョーガ」
「てめぇ切原・・・・・・!!」
「どういう事だ・・・!?」
揃って慄く跡部と佐伯。リョーガは、前を向いたまま何の反応も示さなかった。その焦点は切原を通り過ぎ、後ろの家来達に合わせられている。
「どーもどーも佐伯さんに跡部さん。
どういう事って、もちろんこういう事でしょ? 統一執行部員の恥さらしは、わざわざアンタ達部外者の力借りるまでもなく、俺がこの手で始末してやりますよ」
「俺らに、任せたんじゃねえのか・・・!?」
「んで? 任せた結果アンタ達何やってたワケ? 全然説得出来てねえし、挙句に寝返るってか?」
「・・・・・・・・・・・・。
真田はどうした? これはアイツの指示か?」
「まさか。部長なら25世紀に置いてきたっスよ。
―――あの人甘すぎ。こんな人たちに任せてるから、危うく余計に歴史狂うトコだったじゃないっスか。
って事なんで、アンタ達そこで大人しく見ててよ。俺今からそこの反乱者殺すから。
プロの仕事がどういうモンか、とくと見せてやるぜ」
悠然と、切原が歩み寄る。ビーム銃に新しい電力をチャージし、真っ直ぐリョーガの額に向け構えた。
『リョーガ!!』
「バイバイ、越前リョーガ」
跡部と佐伯が叫び、切原が笑う。
手に力が篭った、その瞬間。
「き・り・は・らああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!」
雄叫びを上げ、リョーガが爆発的な勢いで飛び出した。
一瞬動揺しつつも、構わず撃つ切原。飛ぶ進路上へと、リョーガは腰から抜いた刀を立て構えた。
「甘めえ!!」
ビーム銃から射出されるのは熱を発生させる赤外線。通り道の空気まで、光の屈折を変えられるほど温度が上昇するのだ。金属製の刀であろうと1秒もかからず貫通する。
が、
当たった瞬間、リョーガが僅かに刃の向きを変えた。それだけで、光は明後日の方向に飛んでいってしまった。
「何!?」
「ビーム銃は通常のモンと違って欠点が2つあってな。
1つが当たってから効果が生まれるまでにタイムラグがある事。弾丸使う銃なら、当たった瞬間には吹っ飛ばされてるからな。
でもって2つは光と同じ性質である事。光の反射と屈折は、小学校の理科で習う内容だぜ?
―――まとめれば、当たった瞬間にずらせば別に専門の防具がなかろうが十分防げんだよ」
「ちっ・・・!
やるじゃねーか。さっすが、戦闘技術なら執行部でもダントツなだけあるなアンタ」
「なにせ、恋人が900年も昔のモン使って人殺す殺し屋なモンでな。最新鋭の武器これ見よがしに振り回されたところで、怖くも何ともねーよ。
んじゃ、家来の敵で俺も行かせてもらうぜ。死んだって文句言うなよ? お互い様だからな」
2人が戦闘を開始する。動けない2人の周りを、遠ざかり、近寄り、また遠ざかり。
それを気配で追いながら、跡部が見ていたのは佐伯だった。
「おい、どうすんだよ佐伯・・・?」
自分はもちろん止める―――リョーガを助けるつもりだ。切原も随分馬鹿な真似をしたものだ。今ここでリョーガが死ねば、それこそ歴史は完全に狂うというのに。
だが、
(佐伯はどう動く? 止めるか? それとも・・・・・・)
佐伯も本来なら止める立場だ。だがリョーガが説得に応じてくれそうにないのは、今ので十分判明した。リョーガが天下を取るなどという、ある筈のなかった未来を作り出す危険性を考えれば、いっそ今殺し信長から直接秀吉に繋ぐか?
・・・・・・場合によっては、自分は切原ではなく佐伯を止めなければならないかもしれない。
「ぐっ・・・!」
リョーガの持っていた刀が、さすがに加熱に耐え切れなくなって曲がった。2人のすぐ傍。
「これで終りだ!!」
切原が銃を構え―――
「仕事の邪魔をするな切原!!」
ざぞんっ―――!!
短刀が一閃した。跡部ですら目で追えなかった速さで動いたそれが、切原の腹を薙ぎ命を奪った。
溢れ流れる血を冷めた目で見下ろし、同じもののついた短刀を拭い。
佐伯が静かに告げる。
「これが、プロの仕事だ。
素人が俺のやり方に口を挟むな」
「殺した・・・・・・のか・・・?」
呆然と跡部が呟いた。確かに切原を止める必要があったと思うが・・・・・・
・・・・・・ここまではやり過ぎだ。
「なん・・・で、殺しやがった・・・?」
「仕方ないだろ。リョーガを助けるためだ」
「―――助ける? なんでだ? 何で俺を助ける?」
次に質問をしたのは、跡部ではなくリョーガだった。
不思議な口調だ。なぜ佐伯に縋るような目を向ける?
気付いているのかいないのか、佐伯は完全に突き放すように冷ややかな目を返した。
目と同じトーンで、言葉を放つ。
「わかってんだろ?
まだお前を死なせない。歴史で決まった、その時まではな。
殺すために生かしたんだ」
リョーガの目が、
――――――――――――絶望に染まった。
「佐伯お前、
―――真田に雇われたんだな!?」
「な・・・・・・?」
意味がわからず声を上げる跡部。1つだけわかったのは、そう問われた佐伯が全く否定しない事。
「ちきしょーーー!!!」
吠え、リョーガがもう一本持っていた刀を抜き斬りかかる。
怒りに任せた大振りは、もちろん佐伯に当たるはずもなく短刀で弾き返される。
2撃、3撃。全ては同じ結果となり、
「止めろリョーガ。お前が俺に勝てるワケないだろ?」
「ンなモン何の関係がある!? そー思うんだったらさっさと殺せよ今すぐ殺せ!!」
「っ・・・」
「ほらどーした!? 殺さねーんなら俺が殺すぞ!!
お前はぜってー許さねえ!!」
何を言っても、佐伯は何も返してはくれなかった。殺されるまでもなく、リョーガの目が死んでいく・・・。
何も言わない佐伯に代わり、跡部が口を挟んだ。
「ちょっと待てよリョーガ!! いくら何でも佐伯が本気でお前殺そうなんて・・・!!」
「君は知んねーかもしんねーけど、コイツはそういうヤツなんだよ!!
仕事のためなら平気で仲間裏切るんだ!! 今回だってどーせ、跡部クンまで利用して俺を歴史どおり動かそうって魂胆だろ!? ええ!?
そーしねーと殺せねえもんな!!」
「―――っ!?」
跡部の顔が、驚きに染まった。
頭の中に浮かぶは、先ほど―――いや7年前の事。なぜ真田の態度が豹変した? 2人はあの密談で一体何の話をした?
(答えが、コレ・・・・・・か?)
リョーガの抹殺。受けたからこそ、真田は自分たち・・・佐伯に全てを任せると承諾したのか。
切原は言っていた。リョーガは戦闘能力なら執行部でダントツだと。実際、かつてリョーガを殺そうとした執行部員らは返り討ちに遭っている。
なら頼るのは―――
(―――プロの殺し屋)
いくらリョーガでも、さすがにそれに敵いはしないだろう。
依頼を受け、自分たちは執行部の乗ってきた時元移動機で7年後へ。
―――なぜ7年飛ばした? リョーガがちゃんと光秀として働いているか、確認していけばよかっただろうに。
(俺に、考える時間を与えないためか・・・・・・)
自分は、他に手がないか考えようと言っていた。もし他の手を考えられたら抹殺―――仕事が行えなくなる。それを避けるためにすぐ移動したのか。
そしてリョーガの説得。あえてその方向で話を進めていたのは、自分の足止めか。『説得』という名目を掲げる限り、自分は佐伯の元へつき、リョーガの方へ回る事はない。
逆にリョーガ。自分たちが止めろと訴えるだけで決して力押しを掛けなかったから、彼もまた無意識の内に錯覚をしてしまったのだろう。自分たちは仲間のままだ、だから今回も味方になってくれると。
見ようによっては、切原が来てくれてよかったかもしれない。
愛情も全て演技。来なかったら、偽りの愛に踊らされたリョーガはあのまま佐伯を迎え入れ―――
――――――最後に、『恋人』のはずの佐伯に殺されていた。
「ぐっ―――!!」
ギィン―――!!
思考のループが、金属が切断される音と共に切られた。リョーガの刀、その刀身が根元から一直線に切り取られていた。
武器を失くし、リョーガが一歩後ずさる。佐伯は・・・・・・追いはしなかった。
あくまで歴史を重視する。殺意すら込められない殺人。残酷極まりない殺人。
「―――くそっ!!」
吐き捨て、馬の元へと走り寄るリョーガ。手綱を取り、駆け去っていった。
「覚えてろよ!! ぜってーお前は許さねえ!!
俺は! ぜってーお前の思惑通りは動かねえからな――――――!!!」
風に乗り、泣き声のようなそんな言葉が聞こえてきた・・・・・・。
―――第5回 5
2006.1.16