本日の拾得物。捕ってきたアサリ。樹っちゃんに分けてもらったハマグリ。勉強見てやった礼にもらった福引券。値切り倒した合挽とオマケでもらったコロッケ1口。


それと、悪魔一匹。





Unhappy Life





 「何だ・・・・・・?」
 家に帰るなり部屋に転がっていたものに、佐伯は小さく首を傾げた。
30cmくらいのそれはぱっと見ぬいぐるみ。隣に座っているテディベア(小さい頃不二に誕生日プレゼントでもらった。余談として跡部とおソロ。・・・・・・)とセットで見ると何だか微笑ましい。
 つまりそれは・・・
 「千石が
UFOキャッチャーで取ってダブった余り物か」
 「違〜〜〜〜〜〜う!!!」
 違ったらしい。問題は解決した。よかったよかった。
 「じゃあ母さんの手伝いにでも―――」
 「ってそのまま無視!?」
 怒るそれ。クレームがつけられたのでとりあえず対応してみる。
 ひょいと持ち上げ。
 「また随分良く出来たぬいぐるみだなー。すっごいぷにぷにしてるしあったかいし」
 「気安く触るなあああ!!!」
 「お、耳が立った。まった細かい設定だなあ。どれどれ」
 「いだだだだだだだ!!!!!!」
 「へ〜。取り付け式かと思ったらしっかりくっついてんだ。んじゃ着せ替え人形じゃないのか」
 「当たり前だ!!」
 「あ、でも服は変えられるか。どれどれ」
 「ぎゃあああああ!!!!!! ヘンタイ〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!!」
 「失礼なヤツだな」
 むぎゅ。
 「〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!?????????」
 びたばたびたばた。
 踏みつけられもがき苦しむそれ。丁度話が止まったので、ここで『それ』の解説をしておく。全長
30cmの人型ぬいぐるみ(ただし3頭身)。指摘したように頭の上にはウサギ風の細長い黒耳がぴょこりと生えており、さらに背中には同じく黒い羽根がぱたぱたと、お尻には矢印状というか先っちょがトランプのスペードの形をした尻尾が生えていた。そしてここが重要なのだが・・・・・・





 ・・・・・・『それ』は、幼馴染の不二周助にそっくりだった。正確には、小さい頃の彼に。



 
Target1.母親
Target2.六角一同
Target3.黒羽
Target4.跡部







 本編ですぐ出てきますが、この否ダブり品はシューゴと言います。・・・これでわかった方もいらっしゃるかもしれません。裏にあるパラ×2『帝王〜』で出てくる不二のクローンこと跡部周吾君がモデルです。最初は普通に不二でほんわか話のはずでしたが、何かサエと絡ませるとダブルボケで話が進まないのでこっちになりました。そして周吾というかシューゴ・・・。跡部にはあんなに最強無敵振りを発揮できるのに、黒サエを前にするとこんなに無力に成り下がりました。凄いぞサエ。
 そんなこんなで漢なサエの話です。この後彼はシューゴを手にどこまで暴れるのか。ちなみに上の絵。まあ台詞をつけるとなると、

 佐伯:「ああお前可愛いなあ(ほっぺたぎゅ〜〜〜〜〜〜)」
 シューゴ:「ひだだだだだだ!!! だからそういうの止めろ!!」
 佐伯:「悪かった悪かった。そう怒るなよ。な? アメあげるから」
 シューゴ:「いるか!!! 子ども扱いするな!!」

 といった感じですが・・・・・・
 ―――このような出来事は決して起こりません

2005.4.29