それは、極めて唐突な台詞にて始まった。
 「ねえ景! ボク中学は青学へ行くよ!」
 「・・・・・・・・・・・・あん?」
 「だからっ、ボク中学は氷帝じゃなくって青学行くよ!」
 「そりゃ聞こえたけどな・・・、何でだ?」
 心底不思議そうに眉を寄せ首を傾げる跡部に、目の前の人物はにっこりと笑いかけた。それはもうにっこりと、その理由さえ知らなければ見ていてこちらも微笑みたくなるほどの笑顔で。実際それを見ていた氷帝学園幼稚舎の面々は微笑ましげに笑みを浮かべていた。
 「だって裕太が行くって言ったんだもんvv」
 「またアイツか・・・・・・・・・・・・」
 頬を引きつらせ目を逸らしため息をつく自分をどう解釈したのか、より一層笑顔が眩しくなる。眩しすぎてぶん殴る気も失せるほどに・・・・・・。
 「わかってくれた? だから―――」
 「ダメだ」
 「え〜! なんで〜?」
 「何でもだ。どうしても行くって言うんなら俺も青学に行くからな」
 「え? 景まで? なんで?」
 「決まってんだろ?
  ―――お前1人でンなトコ言ったら3秒で襲われるだろうが!!」
 「そんな事あるわけないだろ!?」
 力説する跡部に、テニスボールがカゴごと飛んできた。
 「景の馬鹿ああああああああ!!!!!!!」



 暫しして、そんな馬鹿な意見も言わなくなったかと跡部が安心したところで。
 「ほ〜ら見て景!」
 「・・・・・・。何だそりゃ?」
 「青学の合格通知。これでもうダメって言わせないよ!」
 「ぐ・・・・・・!
  てめぇ・・・・・・」
 どうりで何も言わなくなったと思ったら、どうやらこちらが拒否できない状況を作り出していたらしい。
 試験―――しかも推薦で受かってしまった以上、断る事は出来ない。しかも今更では一般試験にすら間に合わない。
 屈辱まみれで跡部は、
 「よしわかった。じゃあ代わりにお前は――――――」
 そんな条件を出す事しか出来なかった・・・・・・。







The Secret makes Woman Woman ?





1.英二・乾・桃が遭遇

2.手塚・リョーマもまた遭遇

3.千石にも遭遇し

4.佐伯に事情を聞き

5.今、全ての謎が解ける

おまけ.解けたその後の物語







2004.4.85.4