「ねえ、神尾。今週の日曜ヒマ?」
 「へ? 何だよいきなり」
 「ヒマじゃないの? ならいいや」
 「返事してねえだろまだ!!
  ヒマだよヒマ!!」
 「そう?
  なら、これ出ない?」
 「これ・・・・・・って、
  ムリだろ。お前ならともかく俺は・・・」
 「そう。出る気ないんだ。じゃあいいや」
 「だから・・・・・・。あくまでそれは俺の場合であってお前なら出るだけの価値は充分あるだろーが」
 「俺だけ出てどうするのさ? それとも他の人誘えって言うワケ?」
 「他の人―――って、まさかとは思うけど、ダブルスで出るつもりか?」
 「当り前でしょ? じゃなかったら何で神尾に訊いてんのさ」
 「・・・・・・・・・・・・マジかよ」
 チラシを広げ、そんな謎な会話を繰り広げる深司と神尾。話はその数日後から始まる。
 さて・・・・・・








FREE FIGHT !






 唐突な事だが、この度、世界対抗でテニスの大会を行うことになった。
 国ごとに体表者を出しての団体戦。ダブルス2ペアにシングルス3人。まるで中学の全国大会のようだ。
 日本では、最初はプロ選手の中から選ぼうという方向だったが、プロ並みのレベルを持ったアマチュア選手の活躍が最近特にめざましい為、プロ、アマチュア合同で選抜チームを作ることになった。
 選抜のため開かれた各地での大会、さらに各方面からの推薦などの結果、ついにチームが決まった。先ほど説明したとおり必要なのはダブルス2ペア、シングルス3人の合計7人。しかし万が一の事態に備え、そして実力の拮抗しているものが多かったため、ダブルス3ペア、シングルス5人の計
11人が選ばれた。
 日本代表として選ばれた栄えある
11人は、



シングルス:跡部景吾・不二周助・千石清純・観月はじめ・越前リョーマ

 ダブルス:忍足侑士
&向日岳人ペア・大石秀一郎&菊丸英二ペア・伊武深司&神尾アキラペア



 ・・・・・・・・・・・・


 「なんっか、すっごい偏りない?」
 「そうだね」
 首を傾げたある者の台詞に、別の者が微笑を浮かべて同意した。






Part.大会直前の記者会見にて(2003.4.20)



Part.本番序章(2003.5.3)

case.深司&神尾(2003.5.11)
case.千石(2003.5.11)
case.不二(2003.5.11)
case.観月(2003.5.11)
case.跡部(2003.5.11)
case'.跡部再び(2003.8.26)
case.不二&跡部(2003.8.29)
case.跡部&不二+千石&リョーマ+不二&リョーマ(2003.8.29)
case.不二&千石+・・・(2003.9.8)




 







 そんなワケで始まりましたヘンなもの・・・・・・じゃなくて、このシリーズでは今まで活躍(?)出来ていなかったキャラたちをこの機に活躍させようという話。なんだか妙な小ネタが続きそうです。
 ところで
OPにての深司と神尾の会話。2人がどこでそれをしていたかは皆さんのご自由でどうぞ。ちなみに私は2人が同棲―――同居か―――してる的設定に危うくしかけました。2人で食卓囲んで朝食時、パンをかじりつつふと話してみたり。あ、なお選手決定時の会話も好きな組み合わせでどうぞ。一応最初は千石さんと不二先輩の会話、という設定でいったんですが・・・・・・。