王様。もう充分お遊びになられましたので、そろそろお戻りいかがですか?







         
帰郷  〜We wish…〜








 

 「裕太、もう出て行くのかい?」



 「ああ・・・・・・」







 裕太が出て行ったその日、不二は空っぽの体を引きずり、涙も流す事無く歩いていた。

 歩いて―――



 キキ―――!!



 ぐしゃっ・・・・・・!!!












自分が何をやりたいのかがわからない。

なんでこんな事になったんだろう。

やる事なす事全てが空回りしてるみたいで。

どこへ行こうと結局僕は『天才』のレッテルを貼られたまま。

なのに追い求めてる手塚には未だに追いつけなくて。

挙句に裕太は完全に僕から離れるという。

どこから路を間違えたのか。

それすらももうわからなくて。

でも、ひとつだけ願う。

もし叶うならば、





あの頃に、戻りたい。














本編
 

 

another story(裏ちっく)
 

 

不二side
        0. 蘇り
1. 退行        
2. 平衡        
3. 崩壊        
4. 現実        
5. 逆襲        
6. 『友人』1 −クセ者− 6` 狂気1 −癖−    
7. 『友人』2 −トリック− 7` 狂気2 −感染−    
8. 帰還        
エピローグ